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アカデミアにおけるサウジ女性

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08 Mar 2022 02:03:27 GMT9
08 Mar 2022 02:03:27 GMT9

ナダ・ハミード

ジェッダ:サウジアラビア全土で、大学院で学び、教育機関で講師や教授として働く女性の数が増えていることを踏まえれば、サウジのアカデミアでの男性優位の時代は終わりつつあると言える。

学問や仕事に対する障壁を取り除き、アカデミアにおける不平等を解決することで、現代のサウジ経済のあらゆる部門において、さらなる女性エンパワーメントへの扉が押し開かれてきた。

教育改革はここ数十年の間に複数の段階を経ており、その中には、女子学生が需要の高い様々な専門科目を学ぶことを奨励する政府奨学金や教育省のプログラムの導入がある。

サウジ史上初の奨学金導入は、1935年にアブドルアジーズ国王が3人のサウジアラビア人学生を英国に派遣した際だったが、ソラヤ・オバイド氏が政府奨学金を受けた最初のサウジ女性となり、カリフォルニア州オークランドのミルズ大学を卒業したのはずっと後の1966年である。

その後、オバイド氏は、「世界の文明と文化を築いたイスラム教徒」重要人物100人のうちの1人に選ばれるなど、目覚ましい活躍をした。

多くの人々がすぐに彼女の後に続いた。1980年、サウジの若者が米国で勉強するための奨学金が急速に増加した。この間に支給を受けた1万1000人の学生のうち、3分の1が女性であった。

女性の卒業者が増えることで、幹部職に就き、男性と同等の給与を得る女性の数も徐々に向上していった。

2005年に、アブドゥラー国王がサウジアラビアの学術機関を強化し、研究・教育内容を充実させるために「二聖モスクの守護者奨学金」という新しいプログラムを発表して以降、さらなる変化が起こった。

サルマン国王の即位後、サウジ経済を石油からハイテク、クリエイティブ、その他の専門産業に多角化することを打ち出したサウジの改革計画「ビジョン2030」を反映し、政府の奨学金制度はさらなる変貌を遂げた。

これらの新しい奨学金は、現代のグローバル化した経済におけるグローバルプレーヤーとなるための国の歩みに、サウジの若者が参加できるよう、特定の研究分野をカバーするように設計されている。

また、これらの変更は、学生の技能をサウジアラビアの雇用市場で得られるキャリアと結びつけ、全体的な効率を上げ、経営技術を発展させることを目指している。

これらの計画のおかげで、サウジ女性は、行政や教育から研究まで、アカデミアのあらゆる領域で躍進してきた。

「私は昔から、読んだり、書いたり、教えたり、と学者肌でした」と、リヤドにあるサウジ電子工学大学の大学院および科学研究担当副学部長、ハヤ・ジダン氏はアラブニュースに話す。

ジダン氏は、在学中に奨学金を得て米国と英国に留学し、健康科学の学位を取得した後、サウジに帰国してアカデミアで働いた。

「2003年に当時設立されたばかりのアラブ・オープン大学で最初の職につき、その後、ダル・アル・ヘクマ大学、プリンセス・ヌーラ・ビント・アブドルラハマン大学、サウジ電子工学大学、ドバイのハムダン・ビン・ムハンマド・スマート大学など、いくつかの大学やカレッジで仕事をしてきました」と彼女は述べた。

ジダン氏は15年以上前から、eラーニング・プラットフォームを通じて学生を指導している。これは、女子学生が遠隔で講義を受けることができる優れたツールだと考えている。

「学生とつながり、アイデアを共有してコンセプトを練り、健康介入や研究プロジェクトを設計し、そして、彼らが成長し、医療や社会の大きな変革の一翼を担う計り知れない可能性を認識する様子を目の当たりにするのは、特別な喜びです」とジダン氏は言う。

奨学金、制度的発展、新しい技術の組み合わせは、サウジアラビアの女性教育に革命をもたらし、何百万人もの若者の可能性を広げている。

「私たちは、このような成功にいつも誇りを感じています。個人のことでも仕事でも、目標やゴールを達成するための女性の努力と、困難にもかかわらず何事にも打ち込む心には、いつも驚かされています」とジダン氏は語った。

「また私は、経験豊富な女性たちが、一歩を踏み出したばかりの女性たちを導いて、地歩を占めるのを支え、彼女たちにも輝く機会を提供していることに、感謝しています」

「私たちも、女性のパワーから多くを学んでいます。それは、ビジョン2030の大望に沿って、集団として成功し目標を達成する方法です」

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