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アル・ウラー、需要急増に伴い高級宿泊施設を拡大

アル・ウラー王立委員会は、アル・ウラーをラグジュアリー市場の基準を満たす観光地へと成長させることを目指している。(Shutterstock)
アル・ウラー王立委員会は、アル・ウラーをラグジュアリー市場の基準を満たす観光地へと成長させることを目指している。(Shutterstock)
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29 Mar 2022 10:03:39 GMT9
29 Mar 2022 10:03:39 GMT9
  • 昨年は14万6,000人が訪れ、2025年までに2,000室増室。さらにサウジ人がパリでシェフとして修行し、市民向けに1,600人の雇用が創出される

ラマ・アルハマウィ

アル・ウラー:アル・ウラー王立委員会(RCU)によると、歴史的な都市であるアル・ウラーは、ホテルやレストランの新設、市民のトレーニングなど、国の観光産業の成長に伴うニーズに対応するため、急速に発展しているという。

「将来に向けてのプロジェクトはたくさんあります。新しいホテルがいくつもできる予定です。今年はハビタスをオープンし、今月末にはバンヤンツリーをオープンする予定です。現在建設中の新しいホテルは3つあり、2022年末までにオープンする予定です」と、同委員会のチーフ・デスティネーション・マーケティング・オフィサーである、フィリップ・ジョーンズ氏はアラブニュースに語った。

バンヤンツリー・アル・ウラーは2022年の第3四半期にオープンする予定で、アシャール・リゾートとして知られていたホテルを改装したものとなる。アル・ウラーは、ランドマークと王立委員会主催の期間限定イベントにより、急速に人気の旅行先となった。

イベント数の拡大に伴い、宿泊施設も拡大されることになった。「アマンホテル(スイスの多国籍ホスピタリティ企業)数軒と、まもなく発表されるいくつかの新ブランドを含む、2023年に新たに建設予定のホテルが5つあります」と述べた。

アマンは2023年にオープンする予定で、砂漠でキャンプを行う豪華なテント型施設、つまり自然と一体化できるリゾートになる予定だ。「これにより、2023年末には1,000室、2024年、2025年末には2,000室追加される予定です。そう、我々は進歩しているのです」と、ジョーンズ氏は話した。

今後のプロジェクトについて、ジョーンズ氏は次のように述べた。「我々の自慢は2021年までに9万5,000人の来場者を見込んでいたことです。結果的には14万6,000人となりました… つまり私たちは成果を残し、世界から注目される新進気鋭の個性的な観光地の1つとして、アル・ウラーをブランディングし始めているのです」

アリシア・キーズ、ライオネル・リッチー、アンドレア・ボチェッリなど、世界の音楽・芸能界の大物たちを迎えたことで、アル・ウラーは世界の観光シーンでその名を知られるようになった。

「今、アル・ウラーに来ている観光客の24%は外国人観光客です。国内からの観光客も多いですが、世界中からも相当数の方が来ています」とジョーンズ氏は言う。

AlUla Arts、AlUla Skies、Winter at Tantora、AlUla Wellness Festivalは、RCUが主催するイベントのごく一部だが、何千人もの国内外の旅行者を迎えている。

ジョーンズ氏はまた、アル・ウラー市民が観光客のためにガイドツアーや交通機関、宿泊施設の手配などにおいて、観光分野でより重要な役割を担っていると語った。「ビジョン2030の一環として、この観光地を発展させるため、地域社会を観光産業の一員として育成しているのです。非常にワクワクしています」と話した。

「王立委員会が行ったプロジェクトのひとつに、パリなどでシェフとしての訓練を受けるために、市民を何人も派遣したというものがあります。そうすることで、帰国した際に地元の人々と知識を共有できるのです」

「私たちはアル・ウラー市民に、観光産業の仕事に関わるトレーニングを提供しています。今年だけでも全部で約1,600人の地元の人々を訓練し、接客業の仕事に従事させることができると思います」とジョーンズ氏は述べた。

アル・ウラーでは飲食業でも、市民が大きな役割を担っている。多くのレストランでは、地元の農家が生産した農産物を使用し、ファーム・トゥ・テーブルの料理を提供している。Wellness Festivalのプログラムの1つ、「Five Senses Sanctuary」では、周辺地域の地元農家から食材を調達した。

「多くの地元の人たちが農産物を提供してくれています。この素晴らしいレストランがここにあるのはそのおかげです。そして、地元の農産物、柑橘類、デーツを提供してくれているのです」とジョーンズ氏は言う。「ファーム・トゥ・テーブルと呼ばれる取り組みで使われている有機食材は、地元で育てられたものです。地元のコミュニティが参加している取り組みなのです」とジョーンズ氏は語った。

RCUは、アル・ウラーをラグジュアリー市場の基準を満たす観光地へと成長させることを目指すと同時に、この地域の歴史的建造物が作り出す穏やかさの中で、ウェルネスやその他の体験も提供している。

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