Ehtesham Shahid
Budoor Steeleの日本への興味は、2008年の一杯の抹茶(緑茶)から始まった。「当時
、私は英語の先生をしていおり、日本人の生徒の一人が、茶道と呼ばれる伝統的な茶の
儀式に招待してくれたのです」と、彼女は言う。
この招待はSteeleの人生を変え、そして彼女はこの経験を中東の人々と共有することを
決意した。
バーレーン育ちで九州大学で高等教育を受けていたSteeleは、「私はこの目標を達成す
るために、時間とエネルギーを捧げてきました」と述べた。
日本滞在中に積んだ多くの修練は、彼女の個性を形作るだけでなく、彼女が想像してい
たものとは全く異なる世界観を生み出した。
彼女は、人々がしばし当たり前だと思う小さな事柄に感謝することを学び、さらに重要
なこととして、「周りの環境に注意を向け、私たちが行なっていることを愛し、学び成
長するために全ての時間を費やすことを学びました」と述べた。
この日本のお茶文化は、それと偶然出会った学生にとって、何がそれほど特別だったの
だろうか?茶道は「『茶の道』を意味します。 それは、生き方なのです」とSteeleは説
明し、さらに、和敬清寂(harmony、respect、purity、tranquility)という4つの基本理念
に基づくことを付け加えた。
「茶道はその人の為人を日々鍛錬します。それは私たちに敬意と謙虚さ、忍耐強さを教
えてくれます。動く瞑想の形を取っており、私たちがこの世界から一歩踏み出し、自然
と素朴さに囲まれた心の平安にたどり着くことを可能にします」と彼女は述べ、単に飲
み物を飲む以上の意味を持つのだと付け加えた。
「茶室に足を踏み入れると、その中では俗世の生活とはかけ離れた世界にいると思うこ
とでしょう。」
Steeleは日本の文化についてもっと学びたいと思い、その魅力を広める外国人となるた
めには、歴史や伝統について細部に至るまで精通する必要があると考えた。
それら全てを十分に理解し、茶の道を極めた後、彼女は生まれ故郷バーレーンに戻るこ
とを決め、起業家として羽ばたき始めた。
彼女の茶道への愛は、2012年にオープンした初の日本茶専門店「Chawan(茶碗)」と
して実った。
「バーレーンを選んだのは私がバーレーン人だからで、さらに中東、まずはバーレーン
の人々に私が日本で体験したことを体験してもらいたかったのです」と彼女は言う。し
かし彼女もまだ学びの途中にいる。
「初めて『茶碗』を開いた当時、私は毎日浴衣を着ていましたが、ある日、日本人のお
客様から浴衣の結び方が間違っていると指摘されました」とSteeleは述べた。これを、
日本の文化を誤って伝えたくなかった彼女は警鐘として捉えた。
2015年に日本人文科学の修士号を取得するために日本に戻った彼女は、全ての時間を
自身に投資しようと決めた。
「2年間、大学の授業終了後に着物学校に通い、プロの着付師の認定を受けました。そ
して今では着物の正しい着付け方を日本人にも教えることができます」と彼女は述べた
。
そして週末は、福岡から佐世保までバスで2時間かけて、茶道を学び続けた。
彼女は、彼女の着付けの先生であるホンダ先生と、茶道の先生であるオオイシ先生に感
謝の意を表した。
「そして、週末佐世保に滞在する家を提供してくれ、私の情熱を支えてくれた、ホスト
マザーのヨシダさんにも感謝します」とSteeleは言う。
「日本文化を学ぶことのできるお茶専門店の経営は、その歴史や伝統を深く理解しなけ
れば成功しないでしょう。」
それ以来Steeleは、茶道の美しさや日本文化、お茶の恩恵についてバーレーン人に伝え
るため、様々な機会に茶道を披露している。
「バーレーンに帰国してから、7月の七夕茶会や中秋の名月を楽しむ9月の月見茶会な
ど、数々の日本の行事を祝うお茶会を開いてきました」と彼女は言う。
Steeleは、日本の緑茶は他のお茶とは作り方が異なる、と説明する。「緑茶は一般的に
蒸して作られ、煎ったり発酵する代わりに蒸すことで、新鮮な草の独特の香りが出来上
がります」と彼女は言う。
茶道の手順は、動く瞑想を反映した特別な動きや仕草に基づく。
「茶室にいるのは、俗世から離れた感覚を得るためです。茶庭に入った瞬間から茶室に
足を踏み入れた瞬間まで、全ての物がこの思想に基づき特別にあつらえてあります」と
、彼女説明する。
それが茶道の修練が癒しを与える理由だ、と彼女は付け加えた。「茶事で振舞われる抹
茶には、抗酸化物質とテアニンが多く含まれており、それが自然と脳を落ち着かせ神経
へのストレスを軽減します。」
ミントやミルクを時々加えた甘ったるい紅茶を常日頃好んできたアラブ人から、お茶文
化に関してBudoorのような意見が生まれるのは理にかなっている。
「しかしながら中東のお茶文化には、煎じ方や抽出方法についての基本的な知識が欠け
ています」と彼女は述べ、お茶の知識は中東でも徐々に普及しているがまだ道のりは長
い、と続けた。
「いずれ中東の人々は、現在のコーヒーと同じように、良質のルースティーを楽しむよ
うになるでしょう。それまで、お茶文化の知識を広め伝え続けようと決めています」と
Budoorは述べた。