
リチウムイオン電池を開発した旭化成名誉フェローの吉野彰さん(71)は、文化勲章受章が決まり文化功労者にも選ばれた。今年のノーベル化学賞受賞が決まるなど、科学に関する賞は多く受けたが、「今回は文化全般に大きな貢献とのことで、これまでと重みが少し違うかな」と喜んだ。
元号が令和になって初の受章となることに「天皇、皇后両陛下とお話をするのは初めて。緊張するが楽しみ」という。
27日にはノーベル賞受賞について、家族らと祝宴を開いた。「2歳と5歳の孫がテレビで私の顔を見て、キャアキャア騒いでいたと聞いた」と笑顔を見せる。
同賞の受賞決定後は、取材対応などで多忙を極めるが、「研究者は生データから遠ざかるとすぐ時代遅れになる」とし、今後も研究に携わり続ける。