
フランク・ケイン(北京)
世界でも有数の政治リスクアドバイザーの一人、イアン・ブレマー氏は、サウジアラビアが直面するチャレンジがあったとしても、世界はこの国がVision2030のもと進めようとしている変革戦略を応援するべきだと語った。
同氏は北京で開かれたブルームバーグ・ニューエコノミー・フォーラムに出席した際に、アラブニュースに対して次のようにコメントした。「サウジアラビアがサウダイゼーションを目指し、2年前と比べてリヤドの街がいかにそのダイナミックさを増したかを目にした時、サウジアラビアの人々が社会の近代化を本気で推し進めようとしていることに否定の余地はない。これは非常に重要なことだし、この取り組みが続くよう、我々は応援すべきだ。
昨年、ジャーナリストのジャマル・カショギ氏が死亡したことを受けてウジアラビアには非難が集まったが、ブレマー氏は、現在サウジアラビアで進行中の改革が同国の国際社会における地位向上の一助になっていると語った。「リヤドはG20をホストしているが、それはリヤドにとってカタール問題への解決策に向けて前進する十分な自信に繋がるのではないか。」
そして同氏はまた、「カタールとの問題に関してある程度の事態の緩和、そして湾岸協力会議の再統合が望まれるが、これに関してはいくらかの前進が確認できる。南イエメンにおいて和平合意がなされたということもプラスに作用するだろう。そしてその結果として、願わくはイランとの間の緊張がいくらか解消されるのでは」と続けた。
ブレマー氏は、今回のフォーラムの中で2050年までに化石燃料を全廃するとした目標を達成する難しさを認識したセッションにおいて、気候変動ならびにその他の課題について発言を行った。彼はまた、迫りくる中国・アメリカ間の「技術戦争」にも言及した。