
いすゞ自動車が、ロシアでのトラック生産・販売事業から撤退することが14日、分かった。同日までに事業を手がける現地子会社「いすゞルス」の全株式を、同国自動車大手のソラーズに売却した。ロシアを巡る国際情勢が不透明な中、事業継続は困難と判断した。
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、いすゞは2022年3月から現地での生産を停止。23年3月期連結決算では、停止に伴う特別損失として約17億円を計上するとともに、事業の方向性について「検討中」としていた。
いすゞルスは07年設立。21年度には小型トラック「Nシリーズ」を中心に約3700台生産した実績がある。直近の従業員は約200人で、事業撤退後は希望に応じ、ソラーズで継続雇用される方向という。
時事通信