


アラブニュースジャパン
東京:調布市にある柏野小学校は、東京五輪・パラリンピックに向けて2300校が参加した東京都主導の国際交流教育を契機として、サウジアラビアの文化への理解を深める教育を行なっている。
調布市がサウジのホストタウンであることから、2016年より駐日サウジアラビア大使館との交流を開始、大使館関係者らが学校を訪問して両国の文化を共有するイベントなどを開催してきた。
柏野小学校の浅野正臣校長は、アラブニュースジャパンに数々の写真を紹介した。イベントでは5、6年生の子どもたちを中心に、伝統的な弦楽器である琴の演奏や新撰組の法被姿を披露。一方、大使館のスタッフたちからはアラビア語の書き方を教わるなどした。給食の時間には、小学校の栄養士が自ら献立を考えたハラールの鶏肉を使ったサウジ料理を提供した。
6年生のある教師は、子どもたちお手製のサウジの国旗500本の一部を見せてくれた。サッカーW杯でも子どもたちはサウジのチームを応援していたという。
浅野校長によると、このような交流は新型コロナが拡大する前の2019年まで続いた。コロナ禍により中断してしまったものの校長は、「さらにICT環境を整備し、今後はサウジアラビアの生徒とオンラインで交流できることを願っています」と語った。
子どもたちが教室を出る際に、東京五輪でカタールの走り高跳び選手ムタズ・バルシムとイタリアのジャンマルコ・タンベリが金メダルを分け合った際の写真が目に止まった。
この2人の金メダリストについて感想を書いた生徒はアラブニュースジャパンに、「オリンピックをテレビで観ていて、さまざまな国の人たちが協力し認め合うことができるスポーツは素晴らしいと思いました」と話した。
この学校教育プログラムは、国際的な理解を深め、異文化を学び、世界の多様性を受け入れるための東京都による五輪・パラリンピック教育「世界ともだちプロジェクト」の一環。