ソウル: 韓国軍によると、北朝鮮は12日午前7時10分(日本時間同)ごろ、平壌一帯から日本海に向け短距離弾道ミサイル数発を発射した。防衛省も、北朝鮮から複数の弾道ミサイルが発射され、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられると発表した。
北朝鮮による弾道ミサイル発射は7月1日以来。北朝鮮は今月4日以降、ごみをぶら下げた風船を韓国に向けて集中的に飛ばし、挑発を強めていた。
防衛省によれば、少なくとも2発は最高高度約100キロ程度で、350キロ以上飛行。韓国軍は約360キロ飛行したとしている。航空機や船舶の被害は確認されていない。
日本政府は、弾道ミサイル発射は国連安全保障理事会決議に違反し、国民の安全に関わるとして、北朝鮮に厳重に抗議。日米韓3カ国の北朝鮮担当高官は電話で協議し、「地域や国際社会の平和と安全を脅かすものだ」と非難した上で、3カ国の連携を確認した。
岸田文雄首相は発射を受け、(1)情報収集・分析に全力を挙げて国民に迅速・的確な情報提供を行う(2)航空機・船舶の安全確認を徹底する(3)不測の事態に備え、万全の態勢を取る―ことを指示した。
時事通信