
東京:「ジェンダー平等の議論は時代遅れ」と話す女性を主演にしたインターネット広告が性差別的であると日本で騒がれている。これは、元オリンピック組織委員長の性差別的な発言に対する反発から同氏が退任した1ヵ月後のことだ。
月曜日に夕方のテレビニュース番組の宣伝のために公開されたCMでは、女性がカメラに向かって自分の1日について喋りかけるように話しながら、「どっかの政治家が『ジェンダー平等』とかってスローガン的に掲げてる時点で、何それ、時代遅れって感じ」と発言している。
「女性に『ジェンダー平等は時代遅れ』と言わせるのは卑怯。恥じるべきだ」と、あるTwitterユーザーは言う。
野党の福島瑞穂議員は、女性として日本で生きることの難しさを「変えようとしているときに、ジェンダー平等は時代遅れいうCMを作る感覚が理解できない」とツイートした。
CMを発表したテレビ朝日は、「ジェンダー平等の実現に向けて、議論を超えて実践していく時代にあるという考えを伝えたかった」と述べている。
【今回のWebCMについて】 pic.twitter.com/UxU67nX7jv
— 報道ステーション+土日ステ (@hst_tvasahi) March 24, 2021
テレビ朝日は水曜日に発表した声明の中で、「このCMで不快な思いをされた方がいらしたことを重く受け止め、お詫び申し上げます」と述べ、CMを削除したことを明らかにした。
日本は、世界経済フォーラムが発表した2020年度世界男女格差指数において153カ国中121位となっており、女性の経済参加や政治的エンパワーメントの面で低いスコアとなっている。
2月上旬、東京2020組織委員会の森喜朗前会長は、会議での女性の話が長すぎると指摘したことで怒りを買い、夏季オリンピック開催までわずか数カ月のところで橋本聖子氏と交代した。
ロイター