
経営再建中の中小型液晶大手ジャパンディスプレイ(JDI)で元幹部が約5億7800万円を着服していたとされる問題で、JDIが不正を公表後、この元幹部が死亡していたことが1日、捜査関係者への取材で分かった。自殺とみられる。同社は着服をめぐって元幹部を懲戒解雇し、刑事告訴していた。
捜査関係者によると、経理部門の元幹部の男性は11月末、東京都新宿区内で自殺を図ったとみられる状態で発見された。搬送先の病院で死亡が確認され、警視庁が詳しい経緯を調べている。
JDIは11月21日、元幹部が4年以上にわたり、架空の業務を発注して委託費などの名目で会社に金銭を支出させていたと発表した。元幹部は社内調査に対し、私的流用を認めたという。
一方、元幹部は同月26日、同社にメールを送信。着服とは別に、「不適切な会計処理を行っていた。経営陣からの指示があった」と主張していた。
JIJI Press