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米韓演習の開始に伴い、北朝鮮が潜水艦からミサイルを発射

北は実用的な弾道ミサイル潜水艦を建造中だとしている。(AFP)
北は実用的な弾道ミサイル潜水艦を建造中だとしている。(AFP)
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13 Mar 2023 01:03:14 GMT9
13 Mar 2023 01:03:14 GMT9

ソウル:朝鮮中央通信(KCNA)は13日、米韓の軍事訓練が始まるのに合わせ、核兵器を保有する北朝鮮が12日に潜水艦から戦略巡航ミサイルを2発発射したと報じた。

「戦略」という言葉は通常、核戦力を有する兵器に使われる。

ミサイル発射により、システムの信頼性を確認するとともに、北の核抑止力の一部を構成する潜水艦部隊の水中での攻撃運用を試験したとKCNAは述べている。

韓国の統合参謀本部(JCS)は軍が厳戒態勢を取っているとし、情報機関が米機関と連携して詳細を分析していると述べた。

韓国と米国の部隊は13日より、「フリーダムシールド23」と称する11日間の合同演習を実施する。2017年以降で最大の規模になる予定。

両部隊は訓練の目的は防衛体制の強化にあるとしており、上陸作戦を含む野外演習を実施する。

演習は侵攻の予行演習であるとして、北は長年不満を表明している。北は過去1年間で記録的な数のミサイル実験や訓練を実施しているが、その目的は核抑止力を強化し、完全に運用可能な兵器を増やすためだと述べている。

「北が我々の定期的な防衛のための演習を口実として挑発しているのは遺憾」と、韓国で北との関係を担っている統一省のク・ビョンサム報道官は述べた。「朝鮮半島で緊張を高めても何も得るところがないことを北が理解してくれることを願う」

KCNAは「米国の帝国主義者と韓国の傀儡勢力が、これまで以上にあからさまに反DPRKの軍事行動を取っているが」、潜水艦からのミサイル発射は事態を掌握しようとする北の決意を示す目的があると述べている。

「DPRK」は北朝鮮のことで、正式名称は「朝鮮民主主義人民共和国」。
KCNAの報道によると、戦略巡航ミサイルは12日未明、半島東の沖で潜水艦「8.24英雄艦」から発射された。

ミサイルは1500kmほど飛行した後、海上の標的を捉えたという。

JCSの報道官は北の主張がすべて正確なわけではないとしたが、詳細については語らなかった。

日本の松野博一官房長官は、ミサイルの領海への飛来や被害の情報は入っていないと述べた。

「1500km以上の射程を持つという北の主張が正しければ、ミサイルは地域の平和と安全に脅威をもたらす。私たちは懸念している」と官房長官は述べた。

さらに、アジア太平洋地域での米国の抑止力は「欠かせないものであり」、北朝鮮が「核実験などのさらなる挑発行為に及ぶ可能性もある」と続けた。

ソウルにある梨花大学のレイフ・エリック・イーザリ教授は、北朝鮮がこのようなミサイルに核弾頭を搭載する能力を誇張している可能性があると述べた。

「金政権は、米韓の防衛演習で示される軍事力に匹敵するか、それを上回ることができると示したいのだろう。しかし現実には、北朝鮮の兵士たちは栄養状態が悪く、国内の食糧不足に対処するために農家の手伝いを命じられている」と教授は述べた。

北朝鮮の潜水艦部隊は大規模なものだが、「8.24(8月24日)英雄」は弾道ミサイル潜水艦として唯一知られている実験艦である。アナリストによると、同艦はミサイル・潜水艦技術・運用手順の開発や新人乗組員の実地訓練において重要な役割を担っている。

北朝鮮は、実用的な弾道ミサイル潜水艦を建造中であると述べている。

9日に短距離弾道ミサイル発射訓練を指揮した北朝鮮の金正恩委員長は、必要に応じて「本当の戦争」を抑止し、対応するために訓練を強化するよう軍に命じた。

12日の国営メディアの報道によると、米韓が行動を強化する中で、金委員長は与党の会合を主導し、国の戦争抑止力を高めるための「重要かつ実際的な措置」について議論し、決定したという。報道では、措置の具体的な内容は明らかにされていない。

ロイター

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