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北朝鮮が初の軍事スパイ衛星発射を推進する中、韓国は衛星打ち上げを実施へ

上の写真:韓国初の国産ロケットである「ヌリ」が、打ち上げ前の2023年5月23日、韓国・高興郡の羅老宇宙センターで発射台に乗せられている。(韓国航空宇宙研究院  AP経由)
上の写真:韓国初の国産ロケットである「ヌリ」が、打ち上げ前の2023年5月23日、韓国・高興郡の羅老宇宙センターで発射台に乗せられている。(韓国航空宇宙研究院 AP経由)
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24 May 2023 08:05:36 GMT9
24 May 2023 08:05:36 GMT9
  • 衛星は宇宙開発計画に従い国産ロケットで打ち上げられる予定
  • 朝鮮半島の軍事的緊張が高まる中で、今回の打ち上げが行われる

ソウル:韓国は24日、初の商用人工衛星の打ち上げを予定しており、ライバルである北朝鮮は初の軍事用スパイ衛星を軌道に乗せる計画を推進している。

韓国の人工衛星は、国の宇宙開発計画の下、国産ロケットで打ち上げられる。ソウル当局は、この打ち上げに軍事的な目的はないと言っているが、多くの専門家は、韓国が軍事監視衛星の運用やより強力なミサイルの製造に必要な技術やノウハウを獲得するのに最終的に役立つだろうと述べている。

科学技術情報通信部によると、宇宙ロケット「ヌリ」は、直前になって予期せぬ天候やその他の問題が発生しなければ、韓国南部の島にある発射施設から24日の夕方早くに離昇する予定だ。

ロケットに搭載されるのは、「次世代小型衛星2号」と呼ばれるメインの衛星と、より小型のキューブ型衛星7基である。同部の声明によると、主衛星は画像レーダー技術の検証と地球近傍軌道での宇宙線観測を任務としている。

24日の打ち上げは、韓国初の国産ロケットであるヌリに関わる3回目の打ち上げだ。

2021年の最初の打ち上げでは、ロケットのダミーペイロードは目的の高度に達したが、軌道に乗ることはできなかった。昨年の2度目の挑戦では、韓国はヌリロケットの検証を主目的とした打ち上げで、「性能検証衛星」とされるものを軌道に乗せることに成功した。韓国は、自国の技術で衛星を宇宙に送った世界で10番目の国となった。

今回は、朝鮮半島での軍事的緊張が高まる中での打ち上げとなった。

2022年の初めから、北朝鮮は、米国と韓国の軍事訓練の拡大に対応する取り組みと称して、100発以上のミサイル–その一部は韓国と米国を攻撃するための核搭載可能な兵器–を試験発射してきた。

アナリストによると、北朝鮮の立て続けのミサイル発射実験は、敵対国に対して軍事訓練の縮小や北への経済制裁の緩和を迫るためのものであったようだ。

5月16日、北朝鮮の指導者、金正恩氏は、同国の航空宇宙センターで完成した軍事用スパイ衛星を視察し、その打ち上げに関する将来の行動計画(詳細不明)を承認した。

国営メディアによると、金氏はこの訪問で、スパイ衛星の戦略的意義を挙げながら、「米国帝国主義者と(南の)朝鮮の傀儡悪党が対立的な動きをエスカレートさせている」ため、国の防衛を強化することを誓ったという。

一部の専門家は、国営メディアで公開された北朝鮮のスパイ衛星は、国の監視能力を有意義に高める高解像度の画像を生成できるほどには洗練されていないようだと述べている。

しかし、韓国の科学技術政策研究所の名誉研究員であるイ・チュン・グン氏は、それでも北朝鮮の衛星は、到来する空母のような米国の戦略的資産の配置や韓国の軍艦や戦闘機の動きを監視できる可能性があると述べた。

「このような衛星は、ないよりあったほうがずっといい」とイ氏は言う。

最初のスパイ衛星の打ち上げ後、北朝鮮はさらに、おそらくもっと高度な衛星を数機宇宙に送り込もうとするだろう、とイ氏は予測する。「3〜5機の衛星があれば、北朝鮮は朝鮮半島をほぼリアルタイムで監視することができる」と語った。

イ氏は、北朝鮮初のスパイ衛星の発射は6月に行われる可能性があると述べた。他の専門家は、打ち上げは今年の後半に行われる可能性が高いと言う。

ソウルのシンクタンク「韓国防衛研究フォーラム」のチョン・チャン・ウク代表は、北朝鮮の最近のスパイ衛星打ち上げの推進は、北朝鮮が韓国の衛星打ち上げ計画を大いに気にしていることを示していると述べた。

韓国や他の国の衛星打ち上げとは異なり、北朝鮮の衛星発射は、いかなる形の弾道発射にも関与することを禁止した国連安保理決議に違反することになる。

国連は、弾道ミサイルと宇宙ロケットは本体やエンジンなどの部品が似ていることが多いため、北の過去の地球観測衛星の打ち上げを、長距離ミサイル技術の偽装テストとみなしている。

韓国は現在、独自の軍事偵察衛星を持たず、北朝鮮の戦略的施設を監視するのは米国のスパイ衛星に依存している。韓国は近いうちに独自の監視衛星を打ち上げようとしている。

チョン氏は、24日に打ち上げられる韓国の衛星は主に軍事目的で開発されたものではないが、その打ち上げによって、大陸間弾道ミサイルや軍事スパイ衛星の開発に関連する技術を得ることができるだろうと述べた。

「打ち上げをどのように(公に)説明するかという問題だ。隣国をいたずらに刺激する理由はない」とチョン氏は語った。

韓国はすでに、北朝鮮全土を射程圏内に収めるミサイルを保有している。しかし、チョン氏は、中国やロシアのような潜在的な敵対国がもたらす将来の安全保障上の脅威に備えるために、韓国はより長距離のミサイルを必要としていると述べた。

イ氏は、ヌリロケットをミサイルとして使用するのは、固体燃料よりも燃料補給に時間がかかる液体燃料を使用するため、軍事的な意味がないと述べた。

しかし、今回の打ち上げが、宇宙ベースの監視システムを構築する韓国の取り組みを支援する「十分な可能性」があると述べた。商用衛星は、一般的に偵察衛星が使用する太陽同期軌道に配置されることになっているからだ。

AP

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