
ガザ地区:ハマスが運営するガザ地区の保健省は27日、イスラエルとの戦争による死者は2万1000人を超えたと発表し、報道官は24時間で195人が死亡したと報告した。
イスラエル軍司令官は、10月7日のパレスチナ組織ハマスによる攻撃を受け勃発した戦争は「さらに数カ月続くだろう」と警告、その後同国は再びガザを空爆と砲撃で再び攻撃した。
イスラエル軍がガザ北部をほぼ掌握したと発表して以来、激しい市街戦の焦点となっているガザ南部の都市ハーン・ユーニスでは、爆発が空を照らしていた。
ガザ保健省によれば、空爆はハーン・ユーニスのアル・アマル病院近くの民家を襲い、22人が死亡、34人が負傷したという。
北部のガザ市周辺でも激しい銃撃戦が繰り広げられた。また、国内避難民で過密状態にある最南部の都市ラファ付近では空爆により11人が負傷したと目撃者が語った。
ガザでは人道的危機が急増しており、敵対行為の終結を求める声が高まっている。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、米国と欧州連合(EU)から「テロ組織」としてブラックリストに載っているハマスを壊滅するための作戦を続けることを繰り返し宣言している。
「この戦争の目的は本質的なものであり、達成は容易ではない」とイスラエル軍ヘルツィ・ハレヴィ司令官は26日に語った。「したがって、戦争はさらに数カ月続くだろう」
紛争は、ハマスの武装集団がイスラエル南部を攻撃したことを受け勃発した。イスラエルのデータに基づくAFPの集計によれば、民間人を中心に約1140人が死亡した。
パレスチナの同武装勢力はまた、約250人の人質を拉致し、そのうち129人は今も拘束されているとイスラエルは発表している。
イスラエルはガザへの激しい爆撃と包囲で報復し、10月27日からは地上侵攻を開始した。
ガザの保健省が発表した最新の犠牲者数によれば、この軍事行動で少なくとも2万1110人が死亡し、のうち約3分の2が女性と子どもだという。
イスラエル軍は、高い民間人の死者数について、ハマスとその同盟武装グループが学校、病院、その他の民間インフラ、またはそれらの地下のトンネルに隠れていることが理由だとして、彼らを非難している。
軍は、ガザ内で殺されたイスラエル兵の数が164人に増えたと発表した。
イスラエルは26日、人質が含まれていないことを確認した後、ガザで殺害されたパレスチナ人80人の遺体は赤十字を通じて返還したと、保健省の情報筋が語った。
AFPのカメラマンは、青い遺体袋に入った遺体をラファの集団墓地に埋葬するショベルカーを目撃した。
ガザの240万人の住民は、水、食料、燃料、薬の深刻な不足に苦しんでおり、援助はわずかな量しか地域に入っていない。
国連によると、推定約190万人のガザ市民が避難しているという。
AFPTVの映像では、ガザ中心部のヌセイラト難民キャンプにある国連運営の学校に避難していたパレスチナ人が、爆撃から逃れるため南へ逃げていく様子が映し出されていた。
避難したガザの住民は「どこに行けばいいのかわからない」と、彼らの1人が名前を伏せて語った。「私たちは、最初はヌセイラトに避難し、次はラファへ避難する」
ガザでは学校さえも「もはや安全な場所ではない」と彼は語った。
「解決策を見つけなければならない……援助物資を持ち込むことではない。停戦を実施するのだ」
パレスチナ自治政府のマフムード・アッバース大統領は、エジプトのテレビのインタビューで、ガザ戦争は「大惨事と大量虐殺の域を超えている」と非難した。
「ネタニヤフ首相の計画は、パレスチナ人とパレスチナ自治政府を排除することだ」と、占領地のヨルダン川西岸地区を拠点とするアッバース氏は語った。
国連安全保障理事会は先週の決議で、「大規模な人道支援の、安全かつ妨げられることのない提供」を求めた。
この決議案は戦闘の即時終結を要求するものではなく、援助物資の輸送の監督を事実上イスラエルに委ねるものだ。
ラファでは、清潔な水を求める何百人もの人々がカゴを担ぎ、手押し車を引き、さらにはボトルを積んだ車椅子を押して、アブドル・サラム・ヤシン水道会社に列を作った。
「「これは私の父のカートだった」とラファ住民のアミル・アル・ザハール氏が言った。「父は戦争中に殉教した。彼は魚の運搬と販売にこれを使っていたが、今は新鮮な水を運ぶために使っている」
ラファの他の場所では、燃料不足のため調理や暖房のために薪を燃やさざるを得なくなり、人々は丸太を割り、薪を積み上げていた。
火曜日に切断されたインターネットおよび電話サービスは、ガザの中央部と南部で徐々に復旧していると、パレスチナの通信会社PaltelがX(旧Twitter)で伝えた。
暴力はヨルダン川西岸地区にも波及している。10月7日以来、イスラエル軍または入植者によって310人以上のパレスチナ人が殺害されたと、同地区の保健省は述べている。
ヨルダン川西岸地区北部の難民キャンプを標的としたイスラエル軍の作戦により、27日早朝に6人が死亡した。イスラエル軍は、ヌール・シャムス・キャンプを空爆したと発表した。
戦争は中東全域にも波及し、レバノン、イラク、シリア、イエメンでは、イスラエルの大敵であるイランの支援を受けた武装グループが参加している。
27日、イスラエルの空爆でレバノン国境の町にいたヒズボラの戦闘員が死亡したと、同組織が発表した。国営メディアは戦闘員の親族2人も死亡したと報じた。
ヒズボラは同日夜に、「敵により繰り返される犯罪への対応」として、イスラエル北部に向けて30発のロケット弾を発射したと発表した。
シリアでは25日、イスラエルの空爆でイラン革命防衛隊(IRGC)の対外作戦部門コッズ部隊の高官であるラジ・ムサビ将軍が死亡した。
イランはムサヴィ将軍の死の復讐を宣言している。彼の遺体は27日にイラクのシーア派の聖地で行われる追悼祈祷の後、埋葬のために本国に送還される予定だ。
イエメンのフーシ派は、ハマスと連帯して、イスラエルや紅海を通過する貨物船に対して繰り返し攻撃を行っている。
米国防総省によれば、米軍はフーシ派の攻撃用ドローン10数機とミサイル数発を撃墜したという。死傷者や被害は報告されていない。
イスラエル軍は26日、紅海上空の戦闘機が「イスラエル領に向かう敵対的な空中目標」を迎撃したと発表した。
AFP