
ガザ地区(パレスチナ自治区):パレスチナ武装勢力ハマスは木曜日、国連の最高司法機関がガザ地区における戦争に対して停戦命令を出し、イスラエルがそれに従うのであれば、ハマスもイスラエルとの停戦に従うと発表した。
国際司法裁判所(ICJ)は、ガザ地区におけるジェノサイドの疑いを巡り、南アフリカがイスラエルに対して起こした訴訟について、重要な裁定を金曜日に下すことになっている。
ハマスは声明で、「ハーグに本部を置くICJが停戦の裁定を下した場合、敵がそれに従うのであれば、我々も従うだろう」と述べた。
南アフリカは、ホロコーストをめぐる世界の対応として1948年に採択された国連のジェノサイド条約に、イスラエルが違反していると主張した。
南アフリカ政府はICJに対し、起こり得る条約違反からガザ地区のパレスチナ人を守るための緊急命令、いわゆる「仮処分」を発令するよう求めている。
国家間の紛争に裁定を下すICJの命令には、法的拘束力があり、上訴することはできない。
しかし、ICJにはその裁定を強制する権限がほとんどなく、例えば、同裁判所はロシアに対し、ウクライナ侵攻開始から1か月後に侵攻の停止を命じたが、なんの効果もなかった。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、すでにICJのいかなる命令にも拘束されるつもりはないと示唆している。
同首相は1月14日に、イランと連携するレバノン、シリア、イラク、イエメンの「抵抗の枢軸」グループについて言及し、「ハーグでも悪の枢軸でも、いなかる者も我々を止めることはない」と述べた。
ハマスによると、停戦の裁定が下されれば、イスラエルの刑務所に拘束されているパレスチナ人と引き換えに、ガザ地区で拘束しているイスラエル人の人質も解放するつもりだという。
また、ハマスが支配するガザ地区で進行中のイスラエルによる封鎖を終了し、同地区への人道援助や復興物資の搬入を許可するよう求めた。
この戦争は、ハマスとガザ地区の他の武装勢力が10月7日にイスラエルに対して前例のない攻撃を仕掛け、イスラエル公式統計に基づくAFPの集計によると、ほとんどが民間人の約1,140人が殺害されたことを受けて勃発した。
イスラエル当局者らによると、この攻撃でさらにイスラエル人と外国人約250人がガザ地区に連れ去られ、今でも132人ほどが捕らわれの身となっている。
これに対し、イスラエルはハマスの殲滅を誓い、容赦ない軍事攻撃を開始した。パレスチナ自治区保健省は、これまでに少なくとも2万5,900人が殺害され、そのうち約70パーセントは女性と子どもであると発表している。
AFP