• アメリカ、カタール、エジプトの調停者が今週、ガザでの戦闘を停止させる合意を仲介するためにカイロで会談した際、イスラエルの極右閣僚が激怒

エルサレム：イスラエルの有力な極右閣僚2人が15日、パレスチナ国家の基礎を築くガザ停戦のためのアラブ同盟国とアメリカの報道された和平計画について非難した。

「ワシントン・ポスト」紙は、アメリカのジョー・バイデン大統領の政権とアラブ諸国の小グループが、イスラエルとパレスチナ間の長期和平に向けた包括的な計画を練っていると報じた。

同報道によれば、その中には、パレスチナ国家樹立のための確固たるスケジュールも含まれているという。

同報道は「最短6週間の最初の停戦は、計画を公表し、追加的な支持を募り、パレスチナ暫定政府の樹立を含む計画実施に向けた初期段階を踏む時間を提供するだろう」と、アメリカとアラブ諸国の匿名の当局者の言葉を引用して述べた。

同報道によれば、計画者たちは、イスラム教の断食月であるラマダーンが始まる3月10日までに、人質の解放を含む合意に達することを望んでいるという。

しかし、イスラエルのイタマル・ベングビール国家安全保障相とベザレル・スモトリッチ財務相は、この提案を非難した。両大臣は占領下のヨルダン川西岸地区に住む極右入植者である。

スモトリッチ大臣はソーシャルメディアXに、ハマスによる10月7日の襲撃を引き合いに出して、「パレスチナ人は、彼らが犯した恐ろしい大虐殺の褒賞を得るに値すると実際に言っているようなこの計画には、我々は決して同意しない」と投稿した。

「10月7日に証明されたように、パレスチナ国家はイスラエル国家存亡の脅威である」

パレスチナ自治区内のヨルダン川西岸地区と、併合された東エルサレムのイスラエル人入植地は、和平交渉の大きな障壁となっている。

「1,400人が殺害され、世界は彼らに国家を与えようとしている。そうはさせない」とベン・グビール大臣はXに投稿した。

「パレスチナ国家の樹立は、ハマス国家の樹立を意味する」

紛争の恒久的解決につながるはずであった初期の合意である、1990年代のオスロ合意により、ヨルダン川西岸地区を限定的に統治するパレスチナ自治政府が創設された。

イスラエルにより東エルサレムではパレスチナ人の政治活動が禁止されている一方、ガザは長年、パレスチナ自治政府から分裂した武装組織ハマスが統治してきた。

アメリカ、カタール、エジプトの調停者が今週、ガザでの戦闘を停止させる合意を仲介するためにカイロで会談した際、イスラエルの極右閣僚の怒りが爆発した。

ハマスは、最初の数週間の停戦を提案し、その間に捕虜を交換することに加え、支援の拡大やイスラエル軍の撤退を含む他の側面についても概説した。

イスラエルのメディアは、ハマスが態度を軟化させるまで、イスラエルの代表団はカイロでの会談に戻らないよう命じられたと報じた。

「私は、ハマスが妄信的な要求を取り下げるよう強く求める。ハマスが要求を取り下げれば、我々は前進できる」と、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は14日、これらの報道にふれることなく語った。

ネタニヤフ首相の発言を受けて、人質解放を求める人質の家族は怒りをあらわにした。

「これは、ハマスのトンネルに残っている人質に対する死刑宣告、意図的な生け贄に等しいスキャンダラスな決定である」と、キャンペーン団体「人質と行方不明者の家族フォーラム」（Hostages and Missing Families Forum）は14日遅くに述べた。

イスラエル当局によれば、10月7日の襲撃で約250人が武装勢力によってガザ地区に拉致された。約130人が現在も人質となっており、そのうちの29人は死亡したと見られている。

イスラエルの数字に基づくAFPの集計によれば、この襲撃により、民間人を中心に約1,160人が殺害された。

ガザ地区の保健省によると、イスラエルによるガザへの徹底的な軍事報復により、これまでに28,576人が殺害され、そのほとんどが女性、子供、十代の若者だという。

AFP