ジュネーブ:世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス事務局長は火曜日、週末にイスラエルの戦車が、戦争で荒廃したガザ北部から戻ることを許可された援助物資輸送団に対して発砲したと述べた。
「先週の土曜日、ガザ北部への任務から戻る途中、WHO主導の輸送団が許可を得て海岸道路の検問所を通過したところ、輸送団は2台のイスラエル戦車と遭遇した」とゲブレイェスス氏はX(旧Twitter)で述べた。
「護送車列の近くに停車していた戦車から銃撃があった。幸いにも負傷者は出なかった。しかし、これは容認できない」
この事件は、国連がガザ地区でのポリオ予防接種キャンペーンに従事する作業員を乗せた護送車列がイスラエル軍の検問所で銃を突きつけられたと発表したわずか1週間後に起こった。
国連報道官のステファン・ドゥジャリック氏は先週、パレスチナ自治区で25年ぶりにポリオ患者が確認されたことを受け、大規模な予防接種キャンペーンが行なわれている最中に、発砲事件が発生し、護送車がブルドーザーに突っ込まれたと述べた。
「この事件と現地でのイスラエル軍の行動により、我々のスタッフの生命が危険にさらされている」と彼は嘆いた。
「イスラエル軍は、人道支援スタッフと資産を保護し、彼らの活動を促進するための措置を講じる必要がある」と述べた。
テドロス氏は、土曜日の輸送隊のチームを称賛し、「安全上のリスクにもかかわらず」、ガザ最大の病院であるアル・シファ病院に到着し、救急室に物資を届けることができたと述べた。
「物資は、北部のパレスチナ赤新月社の施設にも届けられ、非感染性疾患の治療にも役立てられた」と述べた。
「また、緊急医療チームの交代も円滑化された」と述べた。
国連の保健機関のトップは、「ガザ地区で揺るぎない人道支援活動を行っている人々」を称賛した。「極度の危険と生命の危険がある状況下で…重要な支援を継続している」
「絶望的な状況にある200万人の人々の生存の最後の希望となっている」と、彼は投稿で述べた。
「彼らの活動に最低限必要なのは安全だ。 紛争回避のメカニズムを遵守する必要がある。 停戦だ!」と彼は投稿した。
ガザ戦争の発端となった10月7日のイスラエル南部への攻撃により、イスラエル政府発表の数字を基にしたAFPの集計によると、1,205人(大半は民間人)が死亡した。
また、武装勢力は251人の人質を捕らえ、そのうち97人は現在もガザ地区に拘束されている。その中には、イスラエル軍が死亡したと発表した33人も含まれている。
イスラエルの報復的な軍事攻勢により、ガザ地区では少なくとも41,252人が死亡したと、ハマスが運営する同地区の保健省が発表した。ただし、民間人と武装勢力の死者数の内訳は明らかにされていない。
AFP