
ワシントン:ドナルド・トランプ大統領は火曜日、ヨルダンのアブドゥラー2世国王をホワイトハウスに迎える。
イスラエルが停戦に違反していると非難するハマスが、今後の人質解放を一時停止すると発表し、またトランプ大統領が、今週末までに囚われの身となっている全員が解放されなければ、イスラエルに戦闘を再開するよう求めたためだ。
トランプ大統領は、アメリカがガザを掌握し、「中東のリビエラ」にすることを提案している。戦争で荒廃したガザに住むパレスチナ人は、帰還する権利もなく近隣諸国に押しやられる。
ガザからパレスチナ人を追加で受け入れるよう説得する手段として、必要であれば、米国の長年の同盟国であり、対外援助先のトップクラスであるヨルダンとエジプトからの米国からの資金提供を差し控えることを月曜日に示唆した。
「そうかもしれない。ああ、そうかもしれない」とトランプ氏は記者団にこう語った。「もし彼らがそうしないのであれば、私は援助を差し控えることも考えられる」
ヨルダンには200万人以上のパレスチナ人が住んでおり、他のアラブ諸国とともに、ガザから市民を移住させるというトランプ氏の計画を真っ向から拒否している。
ヨルダンのアイマン・サファディ外相は先週、トランプ大統領の構想に対する同国の反対は 「断固として揺るぎない 」と述べた。
イスラエル・パレスチナ紛争の2国家解決という長年の目標が危うくなることへの懸念に加え、エジプトとヨルダンは、一時的にでも大量の難民を自国に受け入れることへの安全保障上の懸念を内々に表明している。
アブドゥラー国王にパレスチナ人を受け入れるようどのように説得するかという質問に対し、トランプ大統領は記者団に対し、「彼は受け入れると思うし、他の国も受け入れると思う。彼らは良い心を持っている」
国王は訪問中、マルコ・ルビオ国務長官、マイク・ウォルツ国家安全保障顧問、スティーブ・ウィトコフ中東特使、ピート・ヘグセス国防長官らトランプ政権のトップとも会談する。1月20日の就任以来、トランプ大統領と直接会談した外国首脳は3人目となる。
トランプ大統領は先週、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相との記者会見で、ガザからパレスチナ人を再定住させ、アメリカの領土とする考えを発表した。
トランプは当初、ガザの安全確保のために米軍を派遣することを否定しなかったが、同時に、ガザの復興費用に米国の資金は一切使われないと主張し、彼の計画の本質に根本的な疑問を投げかけた。
トランプ大統領の最初の発言後、ルビオとホワイトハウスのカロリン・リーヴィット報道官は、トランプ大統領はパレスチナ人をガザから「一時的に」移転させたいだけで、瓦礫の撤去や不発弾の処理、復興のための「暫定」期間を求めていると主張した。
しかし、月曜日に放送されたFOXニュースのBret Baierとのインタビューで、ガザにいるパレスチナ人は、彼の計画のもとで領土に戻る権利があるのかと聞かれ、「いいえ、ありません」と答えた。
AP