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イスラエルで新型コロナ危機対応への怒りが広がるなか、ベンヤミン・ネタニヤフ汚職事件の裁判が再開

イスラエルでは、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の新型コロナウイルス危機対応に対する国民の怒りによってこの数週間抗議デモが続いており、デモはついに警察との衝突にまで発展した。(AFP)
イスラエルでは、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の新型コロナウイルス危機対応に対する国民の怒りによってこの数週間抗議デモが続いており、デモはついに警察との衝突にまで発展した。(AFP)
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19 Jul 2020 09:07:16 GMT9
19 Jul 2020 09:07:16 GMT9
  • 一連のスキャンダルで、首相は詐欺、背任、収賄の罪に問われている
  • 国民の怒りにより抗議デモが引き起こされる状態がここ数週間続くなか、抗議はついに警察との衝突に発展した

エルサレム:イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相汚職事件の裁判が日曜日に再開された。長年首相の座に留まってきたネタニヤフ氏が新型コロナウイルス危機対応に対する国民の不満に直面するなかでの再開となった。

ネタニヤフ氏は、一連のスキャンダルにより詐欺や背任、収賄の罪に問われている。首相は富豪の友人から多額の贈答品を受け取ったほか、メディア界の大物に自分や家族に対する好意的な報道の見返りとして、規制上の便宜を図ったとされる。

ネタニヤフ氏は不正行為を否定しており、疑惑について、メディアが主導し、これにより偏見を抱いた法執行制度により遂行された魔女狩りだと呼んでいる。

裁判は5月に始まった。ネタニヤフ氏は入廷する直前、裁判所内部で演壇に立ち、自分の党の党員を両脇に従えながら、怒りに満ちた長広舌で国の法的機関を非難した。

ネタニヤフ氏が日曜日の公聴会に出廷することはないと考えられていた。エルサレム地方裁判所で行われている公聴会が主に手続き上の審議ということもある。

裁判は、首相の新型コロナウイルス危機対応に対し広がる国民の怒りに直面するなかでの再開となった。

イスラエルは感染第1波は制圧したように思われたものの、入国制限を緩和したことから感染が急増しており、緩和は急ぎ過ぎで迷走のまま見切り発車したことが明らかになった。だが、こうした新規感染者の増加のなかにあっても、新型コロナ危機への対応を目的として樹立されたネタニヤフ首相率いる緊急統一政府は、感染者数を無視し、他の政策事項を優先させ、入国制限緩和計画を進めたかのように見えた。

それ以来、政府はそれらを中断し、制限を再び課すまでに方向転換した。新たな制限の一環として、今週末には週末限定でロックダウンが始まる。

ネタニヤフ政権は、第2派への対応がもたついた、不可解な対応として非難されている。第2派では、1日の感染者数が2,000人近くまで増加している。コロナ危機の経済的影響の対応も非難されている。

こうして、ネタニヤフ氏の裁判は折の悪いタイミングで行われることになる。ネタニヤフ氏は、汚職事件の裁判再開にあたり、感染第1波を乗り越えて得た信用に頼ろうと目論んでいたが、国民の不満の悪化が政権支持率にも影響し、国民の支持も首相が望んでいたようには得られないかもしれない。国民の怒りによってイスラエルではこの数週間抗議デモが続いており、デモはついに警察との衝突にまで発展した。

AP

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