
国際連合、ニューヨーク:マフムード・アッバース・パレスチナ大統領は、アラブ 2 国がイスラエルと国交を正常化する決定をこのほど下したことを批判する一方、「真の和平プロセスを開始」するための国際会議を来年の早い時期に開くことを求めた。
金曜の国連一般討論演説にて、アッバース大統領は「今まで何度も呼び掛けてきた。これ以上何を言うべきか思いつかない」とし、数十年にわたる紛争に各国が疲弊しつつある状況を認識している様子を見せた。
パレスチナはドナルド・トランプ大統領が掲げた極めてイスラエル寄りの紛争停止案を拒絶しており、国連とイスラエル双方との関係を公式に断っている。その一方で、イスラエルは国連決議および過去の合意に基づく多国間和平プロセスを呼び掛けている。
同国はまた、アラブ首長国連邦とバーレーンによるイスラエルとの国交正常化の決定を、アラブ諸国間で長年にわたり共有してきた、イスラエルは占領地から撤退した場合にのみその存在を認識すべきとした合意を裏切るものととらえ、両国によるこの決定を拒絶している。
アッバース大統領は演説の中で、ホワイトハウスで今月署名された国交正常化合意は「国際法に基づく正当で恒久的な解決策の原則」に対する「違反」と述べた。
アッバース大統領は、「パレスチナの現状」と書かれた大きな額を手前に置き演説をした。パレスチナは 2012 年に、国連での立場を「オブザーバー国家」へと格上げしている。
アッバース大統領は演説の最後で、「占拠が終了しない限り、我々の地での平和、安全、安定、共存は達成できない」と述べた。
同大統領はまた、「パレスチナは屈服しない。降伏しない。妥協しない。パレスチナは勝つ」とした。
AP