
カイロ:世界保健機関は木曜日、パレスチナ自治区の医療システムの物資不足が危機的状況にあることから、支援のためのアクセスを確保すべくイスラエルに対し、ガザ地区への砲撃を人道的見地から一時的に停止するよう求めた。
「患者や人道的医療チームの出入口が封鎖され、医療物資の搬入が非常に困難になっていることが、健康危機を悪化させている」とアハマド・アール・マンダリWHO中東地域事務局長はメディアへの説明で述べた。
「医療システムはコロナ禍にも対処しなければならず、必要な医薬品や物資の欠乏に瀕してすでに逼迫しているというのに、負傷者の深刻度がそれに追い打ちをかけている」
国連の輸送車列は、アクセスが可能になり次第、1万回分のシノファーム製コロナワクチンを含む人道支援物資をガザ地区に搬入し、負傷者を地区外へ運び出す準備ができていると、WHOのヨルダン川西岸・ガザ地区担当責任者であるリック・ピーパーコーン氏は語った。
「停戦条約が締結されるまでは、紛争のすべての当事者が、ガザ地区の出入りを確保すべく人道的見地から一時的な停戦に同意すべきだ」とピーパーコーン氏は述べた。
5月10日に紛争が勃発して以来、空爆と砲撃で子供65人と女性39人を含む230人のパレスチナ人が殺害され、1700人以上が負傷したとガザ地区保健当局者らは述べている。
ロイター