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国連シリア担当特使、ダラアの「憂慮すべき」戦闘行為の即時終結を呼びかけ

ヨルダンはこの前日、シリア南部のダラア県で戦闘が再燃し、過去3年間で最多の28人が死亡したことを受け、安全強化のためシリア国境のジャベル・ナシブ検問所を「一時的に」閉鎖する決定を発表した。(AFP)
ヨルダンはこの前日、シリア南部のダラア県で戦闘が再燃し、過去3年間で最多の28人が死亡したことを受け、安全強化のためシリア国境のジャベル・ナシブ検問所を「一時的に」閉鎖する決定を発表した。(AFP)
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13 Aug 2021 05:08:36 GMT9
13 Aug 2021 05:08:36 GMT9

アラブニュース

  • シリア南西部のダラアにおける戦闘は7月末に悪化し、以来民間人18,000人が避難を余儀なくされている
  • ゲイル・ペダーセン特使は「ダラアにおける『包囲攻撃のような』状態は終わらねばならない」と述べた

ロンドン:国連シリア担当特使は何人もの民間人死傷者を出し数千人が避難民となった、シリア南西部ダラアで悪化を遂げる「憂慮すべき」戦闘の即時終結を呼び掛けた。

何週間にも及ぶ砲撃や地上戦の結果、食料や医薬品が不足し、約18,000人が避難を余儀なくされた。

国連のゲイル・ペダーセン特使は、「何千人もの民間人がダラア・アル・バラドを追われた。民間人は燃料、料理用ガス、水、パン等の深刻な不足に苦しんでいる。負傷者の手当てを行うための医療支援も不足している」と述べた。

特使は「戦闘行為の即時終結」および、全当事者が戦闘行為中「国際法に従」い、民間人および民間インフラの保護の原則を守るよう、繰り返し呼びかけた。

ダラア・アル・バラドはダラア県でかつて反対勢力の拠点だった場所で、7月末に向けて戦闘行為の急増がみられていた。

その後政府は市に厳格な移動規制を施行したが、反体制派と政府軍の間の停戦合意は今では崩壊している。

シリアのバシャール・アサド大統領は地域にさらに兵士や戦車を投入し、反体制派の支配下にある地域に砲撃を行い民間人8人以上が死亡、18,000人もの人が戦闘から避難を強いられた。

「ダラア・アル・バラドを含む影響を受けたすべての地域とコミュニティに、迅速で安全、かつ妨害されない人道的アクセスが与えられなければならず、包囲攻撃のような状態は終わらねばならない」と、ペダーセン特使は述べた。

2011年の内戦勃発以降、シリアでは500,000人以上の人が死亡した。この紛争はいくつもの段階を経てきたが、最近衝突が再燃した一方で、国外からの支援を受ける武装勢力が国内各地、特に北部で支配力を維持しており、概ね停止状態となっている。

アサド大統領は民間人への意図的な攻撃および敵の戦闘員や民間人に対する禁止化学兵器の使用を含め、複数の戦争犯罪を行った容疑をかけられている。大統領は権力の座を維持するためイランとヒズボラの支援を受けている。

ペダーセン特使は、これからもチームとともに「危機を克服するため、現場のすべての関係当事者、国内外の当事者と関わり続けていく」と述べた。

しかし特使は、「直ちに平穏が訪れ、政治的な解決の方向がもたらされない限り、ダラアにさらなる衝突や状況の悪化が起こりうる」と警告した。

特使は、紛争の全当事者が全国的停戦に関与し、戦争の政治的解決を追求するよう繰り返し呼びかけた。

 

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