• イスラエル・パレスチナの紛争において、ラマダンはしばしば摩擦と対立が激化する期間となっている
• パレスチナTVは、イスラエル軍が武装勢力の遺体を押収したと報じた

モハメド・ナジブ

ラマッラー：ラマダン初日の土曜日早朝、占領下のヨルダン川西岸地区で「テロリスト集団」のメンバー3人がイスラエル軍に射殺され、過去3日間のパレスチナ人の死者数は、ジェニンで5人、ベツレヘムで1人、ヘブロンで1人の合計7人になった。

新たな死者が出たことを受け、占領地での怒りが強まっており、パレスチナ人らは犠牲者らの家に集まってスローガンを唱え、復讐を呼び掛けている。

イスラエル軍と治安当局は、今回の逮捕作戦で殺害された3人は、テロ組織「パレスチナ・イスラミック・ジハード」のメンバーで、最近のイスラエル人を標的とする攻撃に関与し、イスラエル国内での銃攻撃を準備していたとしている。

ジェニン出身のハリル・タワルベ氏（24歳）とサエブ・アバフラ氏（30歳）、トゥカルム出身のサイフ・アブ・ラブダ氏（25歳）が乗った弾丸だらけの車からはライフルと爆弾が発見された。

目撃者によると、銃撃戦の間に200発以上の銃弾が車両に向かって撃たれ、イスラエル軍4人が負傷した。3人の遺体はイスラエル軍に押収された。

ソーシャルメディアに掲載された犠牲者の写真は、ここ数日のイスラエル軍との激しい衝突による負傷者や逮捕者の発生にすでに怒りの感情を抱いているパレスチナ人の怒りを煽った。

イスラエル国防軍（IDF）は声明で次のように述べている。「IDF、シン・ベットの共同作戦に続き、最近治安部隊に対して複数の攻撃を行い、近くさらなる攻撃を計画していたテロリスト集団は、今夜排除された」

イスラミック・ジハード運動は、その返報は「イスラエル側の犯罪の重大さと釣り合う」ものになるだろうと宣言した。

ガザを支配するハマスは次のように述べる。「ヨルダン川西岸地区と占領下のエルサレムで、敵が我々の市民に対して続けている殺人と暗殺の政策が、彼らが求めている安全とされるものを与えることや、我々の土地での彼らの正当性を認めることはないと断言する」

パレスチナのムハンマド・シュタイエ首相は、この殺害を「法の外で行われた恐ろしい犯罪であり、その犯人は国際刑事裁判所の前で責任を取らされなければならない」と評した。

イスラエルのベニー・ガンツ国防相とIDF参謀総長のアビブ・コチャビ中将は、「エスカレーションの月」に備えるようIDFに指示し、西岸地区とイスラエル国内にイスラエルの治安部隊を広範囲に配備することを命じていた。

イスラエルの治安部隊はここ数日、ヨルダン川西岸地区とイスラエル国内のアラブ系市民の逮捕を強化しており、複数の攻撃計画を阻止したと主張している。

一方、パレスチナ大統領府のナビル・アブ・ルディナ報道官は次のように述べた。「米国を中心とする多くの関係者が、聖月ラマダンにおけるエスカレーションを防ぐために努力している時に、イスラエルはこの計画的攻撃を実施している」

イスラエルの政策は、「安全、安定、平穏への脅威となる」と彼は付け加えた。

ユダヤ人過激派によるアル・アクサ・モスクへの侵入は、入植者の日々の犯罪と共に、緊張の雰囲気に拍車をかけるだけだと、ルディナ氏は付け加えた。

彼は、危険なエスカレーションの結果は、「すべての人と地域全体にとって悲惨で危険」なものになると、イスラエルを非難した。

アル・クドゥス大学のアル・クドゥス未来研究センター長、アフメド・ラフィク・アワド氏は、アラブニュースに対し、「こうした凶悪な殺害は、パレスチナ・イスラエル紛争や占領を終わらせる闘いに終わりをもたらすものではなく、他の世代が同じ道をたどる動機となる」と述べた。

彼は次のように話す。「イスラエル軍が、これらの事件がパレスチナの世論に影響を与えることなく、パレスチナの過激派を殺害できると考えているならば、それは間違っている」

アワド氏はナフタリ・ベネット首相率いるイスラエル政府を「弱体」と評し、「存続を確実にするために、パレスチナ人への暴力をエスカレートさせるという連立政権内の過激派の要求に簡単に応えている」と主張した。