
サイード・アル・バタティ、エファレム・ コッセイフィ
アル・ムッカラー:イエメンの親イラン武装組織フーシ派が、包囲されたタイズ市に組織的攻撃を始めた。この攻撃は、国連の仲介による脆弱な停戦を妨げる恐れがある。
フーシ派はタイズ市北西部や北東部、北側で政府軍を、大砲や重火器、爆発物を積んだドローンを使って攻撃した。その後、新たな地域を占拠するために3つの地上攻撃を同時に行った。「フーシ派の攻撃によって国軍との激しい衝突が起きたが、14日の朝に終わった」とアブドゥル・バシット・アル・ バヘル大佐はアラブニュースに語った。
停戦協定の条項に従い、フーシ派とイエメン政府は、タイズ市や他州での交通の再開に向けて共同作業を行うと約束した。しかしフーシ派は、4月の初めに発効した停戦の一環としてタイズ市の包囲を終わらせよという、地元と国際社会からの要求に抵抗し続けている。
アル・バヘル氏によると、フーシ派は最近、少なくとも200人の戦闘員、戦車、大砲をタイズに新たに配備した。政府軍から市の中心部を奪い取るために、さらなる攻撃を仕掛ける準備を進めているようだ。
「停戦を呼び掛けたのは政府側だけだ」と同氏は言った。「フーシ派は停戦を尊重せず、タイズでの長く、より激しい戦いの準備をしている」
アンマンでイエメン政府とフーシ派が行った、タイズの交通の再開に関する2回の協議は、フーシ派が狭い未舗装道路だけを開放すると主張したため、決裂した。行き詰まりを打開するため、国連のハンス・グルンドベルグ特使は今回の協議で、主要道路1本と狭い道路4本を開放することを提案した。イエメン政府はこの提案を受け入れたが、フーシ派代表団はフーシ派指導部と協議するための時間を要求した。
UAEのラナ・ヌサイベ国連常駐代表はグルンドベルグ氏に、周辺道路だけでなく、タイズの主要道路を開放するための努力を強化するよう求めた。包囲されて暮らす数百万人の苦しみを和らげるのが目的だ。
ヌサイベ氏は、停戦中にもかかわらず、フーシ派は支配地域全域で兵士の動員や補充を続け、その過程で子供たちに過激思想を吹き込んでいると述べた。
ヌサイベ氏はまた、サウジアラビアが、使えなくなった浮体式海洋石油貯蔵積出設備「セイファー」の引き揚げ作業に1000万ドルを拠出したことを称賛した。このタンカーは環境リスクをもたらしている。
リンダ・トマスグリーンフィールド米国連大使は、今がイエメンの和平を実現する絶好の機会であり、この停戦から得られた肯定的な成果は、「真に楽観的でいられる理由」だと述べた。
来月に予定されているジョー・バイデン大統領による中東訪問は、これまでに成し遂げられた進展を土台にするだろう、と同氏は述べた。
しかしトマスグリーンフィールド氏は、フーシ派が国連と米国のスタッフ12人を拘束したことを非難し、彼らの即時解放を求めた。