
ベイルート:米財務省は24日、テロ組織に指定されているヒズボラと資金的なつながりがあるとして、レバノンの両替商ハッサン・モウカレド氏と同氏の会社に制裁を科すと発表した。
同省の発表によると、モウカレド氏は親イラン民兵組織ヒズボラの財務顧問を務めており、ヒズボラの代理として金融取引を行い、数十万ドルを稼いだ。米国はヒズボラをテロ組織に指定している。
「現在、財務省は、不正を働く両替商に対して措置を講じている。その両替商は資金集めを画策しており、レバノン国民・レバノン経済を犠牲にしてヒズボラを積極的に支援し、利益を得られるようにしている」とブライアン・ネルソン米財務次官(テロ・金融情報担当)は述べた。
財務省の声明によると、モウカレド氏の会社「CTEX」はレバノン中央銀行から認可を受けている。ロイターはモウカレド氏、ヒズボラ報道室、レバノン中央銀行にコメントを求めたが、すぐに回答は得られなかった。
モウカレド氏の2人の息子も、同じ金融取引に関与していたとして制裁を受けた。
モウカレド氏は金融の専門家としてレバノンのテレビ番組にレギュラー出演しており、ツイッターのフォロワーは5万人以上いるが、ヒズボラと資金的なつながりがあるとして米国から制裁を受けた数少ない有名人の一人となった。
1982年にイラン革命防衛隊によって創設されたヒズボラは、重武装した政治的に強力な一派だ。米国や他の西側諸国はヒズボラを「テロ組織」に指定している。
米財務省は、ヒズボラの金融ネットワークのメンバーとされる人物にたびたび制裁を科している。直近では12月に制裁を科した。
ロイター