エルサレム: 3日、パレスチナ保健相は、イスラエルの統治下にあるヨルダン川西岸地区のナブルス市で、イスラエル軍の襲撃によりパレスチナ人男性2人が死亡したと発表した。1年を通じて続いている暴力の急増は勢いが弱まる兆しが見えず、今回の事件はその最新の一例となった。
イスラエル軍は、先月イスラエル統治下にあるヨルダン川西岸地区のハワラ市にて兵士2人を撃った銃撃犯を幇助した疑いで、同軍が2人を逮捕したと発表した。
イスラエル軍によると、今回の襲撃中に兵士が銃撃を受け、反撃して「命中」を確認したという。
パレスチナ統治下地域で連日のように行われているイスラエルによる強制捜査を伴う逮捕や、パレスチナ人による一連の攻撃のなか、ヨルダン川西岸地区と東エルサレムではこの数カ月で暴力が急増している。
現在、イスラム教の聖月であるラマダンが2週目を迎えているなか、米国はイスラエル、ヨルダン、エジプト、パレスチナによる対話の仲介を試みてきた。
AP通信の記録によると、今年イスラエル人または入植者による銃撃で死亡したパレスチナ人は少なくとも88人に上っている。
同期間に、パレスチナ人による攻撃で死亡したイスラエル人は15人。
イスラエルは、死亡者の大半は武装勢力だと述べている。だが、侵略に抗議して投石を行った若者や、対立に関わっていない人々も死亡している。
イスラエルは1967年の中東戦争で、ヨルダン川西岸地区、東エルサレム、ガザ地区を占領した。パレスチナ人は独立国家としての未来のために、これらの領土の返還を求めている。
AP