
エルサレム:イランの国営ニュース、ヌール・ニュース(Nour News)は金曜日、キプロスでイラン人工作員を捕らえ、攻撃を阻止したというイスラエルの報道は、イスラエルが国内の危機を隠蔽するための工作だと述べた。
イスラエルは木曜日に、諜報機関モサドがイランで作戦を実施し、キプロスにいるイスラエルの実業家を攻撃するイランの暗殺団のリーダーを捕らえたと発表した。
「国内情勢の悪化に直面しているシオニスト政権は、1年前のイランでの作戦を語るが、その作戦は失敗しており、逆にすべての諜報員が逮捕されている」と、イランの安全保障機関と関係が深いヌール・ニュースは述べた。
モサドは木曜日、イラン国内の諜報員が、キプロスでイスラエル人実業家の殺害を計画したイラン人暗殺団のリーダーを逮捕したと発表した。
モサドがメディアに情報提供することは珍しい。モサドによると、逮捕された男は捜査当局に詳細な「自白」をしたという。その情報はキプロス当局に伝えられ、治安部隊がその組織を解体したという。
「イラン国内を含め、世界中のユダヤ人やイスラエル人に対するテロを煽る者には、誰であろうと捕らえる」と、モサドの声明は匿名の高官の言葉を引用して述べた。
イスラエルは、隣国シリアでイラン人の標的を定期的に攻撃している。長年続いてきたイランの核専門家やイラン国内の施設への攻撃の背後にいるのはイスラエルだと考えられている。5年前、イスラエルは、モサドがイランの倉庫から盗んだというイランの核開発計画に関する膨大な文書を公開した。
木曜日にイスラエルが公開した映像では、イラン人テロ組織のリーダーとされるユセフ・シャハバジ・アッバサリル氏が、イランの強力な準軍事組織である革命防衛隊から命令を受けている、と語っている。
アッバサリル氏はさらに、標的を遠距離から観察し、キプロスにある標的の自宅の写真を撮ったが、警察が彼を捜索しているとの警告を受けて、キプロスからイランに逃げ帰ったという。
アッバサリル氏が自白を強要されて話したのかどうかは、不明である。
モサドの声明によれば、「彼が捜査当局に提供した情報をもとにキプロスの治安部隊は作戦を行い、この組織は解体された」という。
キプロス当局は、AP通信の再三の問いかけにもコメントせず、「国家安全保障に関することについては話さない」とだけ述べた。
イスラエルは以前から、イランは世界中のイスラエル人の標的を攻撃しようと企んでいると主張し、国民に海外旅行の際には注意するよう促してきた。
イスラエルの同盟国であるキプロスでは、キプロス在住のイスラエル人の殺害を計画した疑いで、アゼルバイジャン人の男が裁判にかけられている。
ロイター
AP