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紛争下のスーダンで餓死した子供は約500人:慈善団体

ハサヒサ中学校で暮らすスーダンの国内避難民たち。2023年7月10日。この学校は戦禍のスーダンで暴力から逃れてきた人々のための避難所として使用されている。(AFP/ファイル)
ハサヒサ中学校で暮らすスーダンの国内避難民たち。2023年7月10日。この学校は戦禍のスーダンで暴力から逃れてきた人々のための避難所として使用されている。(AFP/ファイル)
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23 Aug 2023 04:08:30 GMT9
23 Aug 2023 04:08:30 GMT9
  • セーブ・ザ・チルドレンはまた、栄養失調やそれに関連した疾患の治療を受けられない子供が少なくとも3万1000人いると訴えた

カイロ:スーダンでは4月の戦闘勃発以降、約500人の子供が餓死しており、その中には政府が運営する首都ハルツームの児童養護施設で死亡した二十数人の乳幼児も含まれている。有名援助団体が22日に明らかにした。

セーブ・ザ・チルドレンはまた、同団体がスーダン国内の栄養施設57ヶ所の閉鎖を余儀なくされたことにより、栄養失調やそれに関連した疾患の治療を受けられない子供が少なくとも3万1000人いると訴えた。

スーダンは4月15日、国軍とそれに敵対する準軍事組織の間の数ヶ月にわたる緊張が爆発して公然の戦闘が勃発したことで大混乱に陥った。この紛争によりハルツームをはじめとする都市部は戦場と化した。多くの住民が水も電気もないまま暮らしているうえ、国内の医療制度はほぼ崩壊している。

セーブ・ザ・チルドレンのスーダン責任者であるアリフ・ヌール氏は、「これほど多くの子供が餓死することになるとは思いもよらなかったが、これが今のスーダンの現実だ」と語る。「完全に防ぐことができた飢餓により子供たちが亡くなっているのだ」

国連国際移住機関(IOM)によると、440万人以上がスーダン国内のより安全な地域や近隣諸国への避難を余儀なくされた。

セーブ・ザ・チルドレンによると、南部の白ナイル州では5月から7月の間に少なくとも316人の子供(大半は5歳未満)が栄養失調やそれに関連した疾患で死亡した。また、過去8ヶ月間に2400人以上の子供が重度急性栄養失調(最も致命的な栄養失調)で入院したという。

東部のガダーレフ州では、政府が運営する子供病院において4月から7月の間に少なくとも132人の子供が栄養失調で死亡した。

首都ハルツームの児童養護施設では、紛争が始まって最初の6週間で、二十数人の乳幼児を含む少なくとも50人の子供が飢餓やそれに関連した疾患により死亡した。戦闘によりセーブ・ザ・チルドレンの職員が施設に入れず子供たちの世話をできなかったためだという。

セーブ・ザ・チルドレンはまた、同団体が今もスーダン各地で運営している108ヶ所の施設において栄養失調治療のための特別な食品が危機的に欠乏していると訴えた。

食料不安レベルの分類を担当する国連主導の機関「総合的食料安全保障レベル分類」によると、スーダンの紛争と経済不況により約2030万人(4600万人を超える同国の人口の42%以上)が高レベルの急性食料不安に陥っている。そのうち約630万人は公式に食料不安とされるレベルの一つ下のレベルに相当する地域に住んでいるという。

スーダンを壊滅させている戦争が4ヶ月以上に及ぶ中、両陣営は優位に立とうと争っている。目撃者によると、ハルツームでは22日、ある軍事基地をめぐる両軍間の戦闘が3日目に入った。

準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は、RSFの兵士たちがこの基地に侵入して戦車を奪ったと主張する動画を公開した。国軍関係者はその後、国軍は彼らを追い出したと述べた。もし国軍がこの装甲部隊基地を失えば、首都ハルツームにおける国軍最後の拠点は市中心部の国軍本部となる。

AP/ロイター

 

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