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トランプ大統領は国連演説でイランの脅威についての概要を説明しなければならない

19 Sep 2019
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来週、世界のリーダーたちがニューヨークの国連本部に集結し、世界が直面している最重要課題について話し合いを行う。メンバーは重要な決議案の提案機会を与えられる。決議案には国連総会で投票が行われ、その後国連安全保障理事会で承認されて正式決定となる。

6度目の本会議となる9月25日、米国のドナルド・トランプ大統領が国連総会で一般演説を行う。興味深いことに、イランのハッサン・ロウハニ大統領も同じ日に国連総会で演説を行う予定となっている。米国が論じるべき最も重要な議題の1つは、イランが同地域および国際社会で果たしている役割についてである。

イラン政府について論じるにあたり、トランプ大統領は2つの重要な点に焦点を絞り、強調すべきだ。1つは、包括的共同作業計画(JCPOA)、いわゆる核合意と、イランの代理的存在である民兵およびテロ組織との関係だ。

トランプ大統領は、JCPOAには当初から根本的な欠陥があり、故にその復活を目指す動きは無意味であるという事実を強調することができるだろう。大きな問題の1つは、交渉チームがイランから完全に門前払いを食らっており、数千キロ離れた場所にある政府が政策決定を行っているという点だ。これは過去の植民地時代を想起させるようなアプローチの仕方である。

抜粋見出し: トランプ大統領は、このような好戦的な動きに対して、これ以上単なる宥和政策を採ることはできないと主張すべきだ。宥和路線は失敗している。

加えて、ヒズボラやハマス、フーシ派といった暴力的な代理人たちにイランが資金援助を行っていることは完全に見過ごされており、それによって同地域の他の国々が交渉の席に着くことはなかった。実際、2015年の核合意は余剰予算を生み、かつてない規模の資金がそうした集団に流れ込んだ。

JCPOAの調印に際し、バラク・オバマ元大統領はこの合意が「米国と同盟国の国家安全保障のニーズを満たすだろうという自信がある」と述べた。この見通しひとつ取っても、その後のイランの行動を見ればJCPOAは明らかに失敗であったことがわかる。

核合意は何をもたらしたのか?それはフーシ派によるサウジアラビアの民間施設へのミサイル攻撃の激化であり、シリアにおける数千人のヒズボラ兵士の展開であり、イランが支援するハマスによるイスラエル南部に対する定期的なミサイル爆撃である。

また、トランプ大統領はイラン政府が積極的に緊張を煽っているアラビア湾の現在の状況を指摘することもできるだろう。その内容としては、イラン革命防衛隊による英船籍のタンカー「ステナ・インペロ」の拿捕をはじめとするホルムズ海峡での各国の船に対する妨害行為や、米国による経済制裁が続く中、イランがJCPOAからの資金の流れを止めないために欧州各国に様々な手段で脅しをかけていることなどが挙げられる。

トランプ大統領はイラン政府による暴力的過激派への資金援助を理由に、米国およびその同盟国の国家安全保障は改善からは程遠い状況にあるという事実を示すことができる。

さらにトランプ大統領は、このような好戦的な動きに対して、これ以上単なる宥和政策を採ることはできないと主張すべきだ。宥和路線は失敗している。イランの支援を受けたフーシ派がイエメンで、ヒズボラがシリアで死と破壊をもたらし続けており、国際社会は宥和的アプローチがもたらした結果を直接目の当たりにしている。

次にトランプ大統領は、イランに対するより効果的な抑止のために、西側諸国、特にEUへの支援を求めることを、演説の第2の柱にすべきである。ホワイトハウスはイランに対して単独で対抗することはできないという事実を認識すべきだ。米国は、イラン政府が同地域および国際社会に与えている安全保障上の脅威は現実かつ緊急の問題であり、失敗したJCPOAの復活は対抗策になり得ないと示すことで、その目的を達することができるだろう。

最近の欧州各国はイラン政府に対してより強硬な姿勢を取る意思があることを各所で見せているため、EUの支援を求めるには良いタイミングだ。これは、JCPOAの条件を遵守するよう求めるEUに対し、イラン首脳陣が従う姿勢を見せていないことが原因となっている。英国とドイツは6月に共同声明を発表し、国連の核監視機関である国際原子力機関(IAEA)に協力し、核合意の内容に沿った行動を取るようイランに警告している。しかしイラン政府は、核に関して反抗的な態度を取り続けている。

イラン国内の抑圧や人質問題などもトランプ大統領は指摘することができるだろう。いわゆる穏健派のロウハニ大統領の下で人権侵害は増加を続け、イラン政府は外国人に対する嫌がらせや逮捕などを行い続けている。現在のイランは外国人の人質を駒として利用し、経済的譲歩を引き出し、地政学的、財政的利益を得ようとしている。

結論として、トランプ大統領はイランが地域および国際社会の安全保障に現実かつ緊急の脅威を与えていることを明確に示さなければならない。さらに米国政府は、イランの脅威とテロ活動に対抗するために、西側および同地域の同盟国の支援を求めるべきである。

  • Dr. Majid Rafizadehはハーバード大学で教育を受けたイラン系米国人の政治学者。彼はイランおよび米国の外交政策に関する第一人者であり、実業家、国際米国人評議会の代表でもある。Twitter: @Dr_Rafizadeh
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