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サウジアラビアの大学関連の新法

2009年10月13日、ジェッダから80km北のツワルのキング・アブドラ科学技術大学(KAUST)のキャンパスでベールを着用していない2人の女性と歩く男性。(AFP)
2009年10月13日、ジェッダから80km北のツワルのキング・アブドラ科学技術大学(KAUST)のキャンパスでベールを着用していない2人の女性と歩く男性。(AFP)

サウジアラビア閣僚会議は直近の会合で、大学関連の新法を承認した。サウジアラビアは教育機関、制度、及び仕組みを発展させようと新たな取り組みを行っており、この新法もその動きを受けて制定されたものだ。

この法律は、他の教育関連の規則にも特に大きな影響を及ぼすものとなる。国の開発と発展に資するよう自国の人材を育てるにあたり、中心的な役割を担う法律となるからだ。

この法律では、大学の発展と大学のリソースの管理を支援する仕組みが新たに導入されており、この法律の施行は確実に、サウジアラビアの科学分野、研究分野、およびコミュニティー分野のステータスを周辺地域でも国際的にも向上させる大きなチャンスとなる。

本日の記事では、サウジアラビアの高等教育の発展において最大限のインパクトをもたらすことになるこの新法の主たる対象範囲と規定を解説する。

新たな仕組みでは、自律性が最も重要な特徴の1つとなる。新法では大学に統制のとれた自律性が保証され、大学は公共政策に即して学問上、財政上、及び運営上の規則を制定することができるようになり、それらの規則を国が認可できるよう大学問題審査会の設置が提案されている。

同審査会は大学関連の問題の規制及び政策や規則の制定を管轄することになり、財務省、人事省、経済省、労働省、及び民間から委員が任命されることになる。

財政上のリソースに関しては、新法では大学の運営コストを削減し、寄付プログラムを通して新たな資金源の確保を促したり国家予算への依存度を低下させることが目指されている。また同法律のもとでは、大学は財務上のリソースの開発のために投資会社を設立できるようになる。

各大学の予算は、評議委員会が認可する革新的な資金確保システムを通して承認されることになり、また大学は財務上のニーズを満たすためにさらなる資金確保の機会を設けることもできる。公開会社と公的機関の監督は、総合監査局が担うことになる。

大学問題審査会は、大学の全般、財政、および運営に関する規則を承認し、大学は評議員会を通して経営規則を制定することになる。この体制は、大学の統制のとれた自律性の確保に貢献するものである。

教育機関が送り出す人材と労働市場が求める人材の根幹的な関係性に関しては、新法のもとでは大学は専門領域と課程を、それぞれの分野における開発ニーズや雇用機会に合わせて認定できるようになる。

さらに、両領域の民営化と提携はサウジアラビアのビジョン2030の主要な柱であることから、新法では高等教育機関の管理運営に民営化の原理を正しく適用することが目指されている。

また、サウジアラビアは世界の様々な国に対して扉を開いていることから、サウジアラビアの学問分野の力を世界に示すべく、新法は大学の支部を外国に設置することを認めている。

新法では、高等教育の成果を向上させる上で、教育の質にこだわることにも焦点が置かれている。新法のもとでは、大学及びその課程は教育評価局またはその他いずれかの権威ある認可当局からの認可を受けなければならない。

学部や研究科の運営に携わる認定スタッフの選定手続きを検証する様々な仕組みに加えて、新たに認可が義務付けられた形だ。

現実的には、こうした改革の成果がはっきりと見えるようになるのは今後5年間のことになるだろうが、サウジアラビアの経済の変革や国の発展に合わせて世界基準の高等教育を実現するための有望なステップであることには間違いない。

ディマー・タラル・アルシャリフはサウジアラビア人のリーガルコンサルタントで、Majed Garoub法律事務所の健康関連法律部門を率い、また国際弁護士協会にも所属している。Twitter: @dimah_alsharif

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