ラッシードハッサン
リヤド:キングサルマン人道援助救済センター(KSrelief)は2月18日、『子ども兵士は兵士ではなく、犠牲者だ』というタイトルのヴァーチャル形式によるパネルディスカッションを企画し、紛争状況下にある子どもたちの搾取と闘うために、世界の総力を結集することを目指した。
「子ども兵士の徴募は、国際社会で阻止すべき大きな問題となっており、紛争地域内ばかりか、その地域を越えたところにおいても、子どもたちに悪影響を及ぼしています」と、同センターの監督官、アブドラ・アル・ラビーア博士が語った。
「この問題は、1組織で対処できるような問題ではありません。つまり、国連とその機関をはじめとする国際社会全体が対処すべき問題なのです」と、同博士は付け加えた。
同センターは、熱心な友好的機関の支援を得て、このような危険なことが起きないように持続可能な解決策を提供したいと考えている。
国連のビルヒニア・ガンバ事務総長子供と武力紛争担当特別代表は、次のように述べた。「子どもたちが未来の変革を担う主人公となれるように、私たちには子どもたちを敵意から守る共同責任を負っています。そして、もっと平和に溢れた現在を、今からつくろうとして協力することから、この共同責任を果たす道のりが始まるのです」
国連児童基⾦(ユニセフ)のヘンリエッタ・フォア事務局⻑が、ビデオメッセージで、こうした取り組みは、毎年2月12日の少年兵の使用に反対する国際デー(レッド・ハンド・デー)の趣旨と一致していると述べた。
「私たちは紛争のために、子ども兵士を徴募することを止めさせ、子どもたちにもっと多くの投資を要請し、紛争から解放してあげたいのです」と、同事務局長は付け加えた。
ナイフ・アラブ・フォア・セキュリティー・サイエンスの学長、アブドゥルマジッド・アル・ブニヤン博士が、なぜ子どもたちが、紛争に誘い込まれて犠牲になるのか、という疑問を解消する必要があると語った。「私たちはこの疑問に対して、総合的に取り組む必要があるのです」
国連人口基金のプログラム担当、ディエン・ケイタ副事務局長が、子どもたちが紛争に追い込まれるのは、個人の尊厳を否定されることが理由の1つだと語った。
パネルディスカッションには、言葉の使用が不可欠なので、出席した有識者たちは、「子ども兵士」という言葉を使用すべきではないという点で一致していた。なぜなら、子どもたちが兵士ではなく、「犠牲者」であり、彼らは経済的理由、食糧不安、公衆衛生問題により、紛争に巻き込まれていくからだ。
アル・ラビーア博士は、KSreliefが紛争から子どもたちを守るために、喜んで国連と協力して、こうした子どもたちに機会を提供すると述べた。
パネルディスカッションの第2部の目的は、子どもたちを徴募から守り、既に犠牲になった子どもたちを更生させるために、当事者とワーキンググループの協力を強化することだった。
参加者たちは主要な課題を議論し、最優秀事例を検討し、子どもの徴募を根絶するために、今後のこの人道的活動の進展に貢献する提言を生み出した。
サウジ人権委員会の一員、ハインド・アル・ハリファ博士が、王国は子どもたちを守るためのプロトコルに署名したと語った。「子どもたちが、自分のことを守るために、私たちが一緒にそこにいると判ることは大切です」