• トルコとサウジアラビア間の貿易額は昨年65億ドルに達した
• エルドアン氏はサウジアラビア訪問後、UAEやカタールを訪れる

アラブニュース

リヤド：レジェップ・タイップ・エルドアン氏は17日、最重要課題として事業と投資を掲げたアラビア湾岸3カ国歴訪の最初の訪問地ジェッダに到着した。

トルコのエルドアン大統領は政府大臣、当局者、約200人の財界人・投資家・企業経営者からなる大規模な代表団を率いている。

エルドアン氏は17日夕方、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子から歓迎され、複数のサウジの大臣や当局者と会談した。

最新の地域的・国際的開発に加えて、あらゆる分野における協力強化の手段と二国間関係について、両者は話し合った。

また、エネルギー・防衛産業・研究開発・直接投資・メディア分野におけるいくつかの協定署名式や、トルコ企業バイカルとの2つの契約式に参加した。

エルドアン氏はサウジアラビア訪問後にはUAEとカタールを訪れ、3カ国全てでビジネスフォーラムが催される。「われわれの最重要課題は、歴訪する国と共同出資や商業活動を行うことにあります」とエルドアン氏は言った。

トルコとサウジアラビア間の貿易額は昨年65億ドルに達し、今年上半期には34億ドルに達した。トルコと全アラビア湾諸国との貿易は、過去20年で16億ドルから約220億ドルへと急増した。「ビジネスフォーラムを組織して、この数字をさらに高める方法を模索していきます」とエルドアン氏。

「トルコには、3国での防衛産業、インフラ、建造物投資において、多くの投資機会が訪れるでしょう。さらに、3国にはトルコから確実性資産を購入する機会があるでしょう」

今回の訪問によって、エネルギー・製薬・科学技術・食料・ロジスティクス・農業・石油化学などの分野を超えた、複数の契約締結に至ることが予想されている。

海外直接投資を誘致して国際外貨準備額を引き上げるというトルコの差し迫ったニーズは、今回の訪問と密接に結びついている。エルドアン氏は、トルコ政府が数件の債務返済に直面する11月を前に、対外的な資源を求めてアラビア湾の投資家に目を向けている。

イスタンブールにあるハリチ大学のAylin Unver Noi教授によると、たとえばアブラハム合意、米国政権の変化、2021年のウラー合意、COVID-19流行による経済的影響、ウクライナでの戦争、トルコ南東部における地震などの要因全てが、最近の関係改善に貢献しているという。

「新たな経済的パートナーシップを探ることは、この新しい外交政策アプローチにおける重要な決定要因です」とNoi氏はアラブニュースに語った。「先月、アラムコはトルコの80の請負業者と会談し、サウジアラビアにおける500億ドル見込みのプロジェクトについて話し合いました」

商業外交会社オルブライト・ストーンブリッジのHakan Akbas氏によれば、エルドアン氏はトルコにいる地域の隣人との関係再構築を優先して、5月にある極めて重要な選挙の前に、待望の経済的支援を集めたがっていたという。

「エルドアン氏の訪問の結果、2国間貿易やトルコへのサウジアラビア人観光事業は増加するでしょう。サウジ政府は米国以外にも供給元を多様化したいと思うため、軍事防衛装備品の調達において新たな取引が行われるでしょう」とAkbas氏は言った。