
日本の飲料メーカーである伊藤園の最新のテレビCMが、人工知能(AI)によって生成されたモデルを起用したことで話題になっており、現在ソーシャルメディア上では様々な反応が上がっている。
1966年創業の伊藤園はお茶の製造を得意とする会社で、本格的な日本茶や抹茶の販売で知られている。現在、日本最大の茶系飲料メーカーである。
同社は9月上旬、最新の飲料「お〜いお茶 カテキン緑茶」の宣伝のため、無名の女性タレントを起用したCMを公開した。公開から1ヶ月後、同社はこのモデルがAIを使って作成されたものであることを認めた。
この技術を提供するAI model株式会社は、このテレビCMは日本で初めてAIタレントを起用したものであるとしている。
https://www.youtube.com/watch?v=DEoG1NCdmdY
話題となっているこの15秒CMは、未来的な風景の中で白髪の女性が若い頃の自分に変身する様を見せ、視聴者に健康維持のためにお茶を飲むよう勧める。
このCMの再生回数は50万回を超え、Xでは約3万3000回リポストされた。
同社には視聴者から様々な感想が寄せられている。このCMは極めてリアルなので印象的だと言う人もいる。
人間のタレントなら将来的にスキャンダルが起こり得るが、AIタレントならその心配がないという理由で、このCMを賞賛する声もあった。出演タレントが少しでもスキャンダルに巻き込まれると、企業のイメージは崩壊してしまう。例えば、性加害スキャンダルを受け、多くの企業がジャニーズ事務所のタレントの起用を中止せざるを得なくなった。
一方、将来的に全ての俳優がAI生成タレントになるのかや、著作権の面で問題はないのかを問う声もあった。
The commercial raises the legal question of whether Itoen can own rights to this character. There's also the broader issue of how far AI-generated characters can take over work which traditionally required employing real models and actors.
— Mulboyne (@Mulboyne) October 18, 2023
なお、「お〜いお茶 カテキン緑茶」のパッケージデザインも、まずAIを使って作成され、人間が最終調整を行ったものだ。