リヤド:ブールバード・ワールド・ゾーンは、4回目の開催を迎えたリヤド・シーズン最大級のゾーンで、国際的なエンターテイメント体験を幅広く網羅している。広さが40%以上拡大した今年は、冬らしい雰囲気を携えて復活を遂げ、古代レバントのエッセンスを具現化するとともに、象徴的な建造物を通じてその豊かな歴史を紹介している。
ブールバード・ワールドでは、文化的多様性が尊重・受容され、各国が独自の伝統に誇りを持っている。
伝統的な料理や衣服から音楽やダンスの形式に至るまで、文化的伝統を保存することで、人は自分たちのルーツとつながり、アイデンティティの感覚を得ることができる。また、異文化に対する深い認識と理解が促進され、寛容と尊重の意識が高められる。
これらの習慣を大切にし、擁護することによって、ブールバード・ワールドは、コミュニティーに活気と彩りを加える、伝統の豊かなタペストリーを体現している。
ブールバード・ワールド・パビリオンでは、モロッコ、中国、パレスチナ、トルコ、イランなど、さまざまな国がそれぞれの最も重要な文化的側面の展示を行っている。
これら文化的伝統は、世代から世代へと受け継がれてきたさまざまな祭り、儀式、習慣の中に見て取ることができる。
たとえば、茶は中国文化において重要であり、日常生活、伝統、社会的交流といった要素を包含している。その重要性は数千年前まで遡って垣間見ることができ、茶の作法は古代中国の習慣の中心となっていた。この飲み物は、その薬効や鎮静作用、さらには頭を冴えさせる効能で重宝されている。
地元の有力ブランドがブールバード・ワールドの中国パビリオンの中心に鎮座する。サウジアラビアのブランド「アロム・アル・シェイ(ティーオリジン)」が、来場者に本格的な中国茶を振る舞う。
このブースで来場者の接客を行うマラム・ハレドさんは、アロム・アル・シェイが提供する人気の中国茶4品を紹介してくれた。
ハレドさんはアラブニュースに、「ジャスミンパールは摘み取られ、手揉みを経てからジャスミンの花の香りが注入されます。そして、緑茶や紅茶の葉からなるジャスミン花茶とは異なります」と話してくれた。
また、この店では、緑茶や紅茶と違う黄色の烏龍茶を提供していると説明してくれた。抗酸化物質は中程度で、他のお茶よりも苦みが少ないそうだ。「バニラを加えることで、烏龍茶本来の自然な甘さが強調され、風味のシンフォニーが生まれます。それから、このお茶には他のお茶よりもカフェインが多く含まれており、減量に役立ちます。」
3つ目は、一番人気のフレーバー「燻製茶」だ。「松の木で燻した中国茶葉とセイロン茶葉を混ぜ合わせたもので、はっきりとわかるスモーキーな香りが生まれます」とハレドさんは話した。
モロッコパビリオンでは、来場者はモロッコ文化におけるナチュラル・スキンケアの重要性について学ぶことができる。
モロッコパビリオンのサファアさんはアラブニュースに、モロッコの伝統的な美容儀式と、何世紀にもわたって肌に栄養を与えて癒してきた、天然成分豊富な製品について話してくれた。
「リキッドゴールド」として知られるアルガンオイルは、ビタミンEと抗酸化物質が豊富に含まれており、スキンケアに使用される重要な成分のひとつだ。
「モロッコでは天然石鹸が選ばれ、市販のシャワージェルはほとんど使われません。私たちの製品のほとんどに、モロッコの専売特許ともいえるアルガンオイルが注入されています」と彼女は説明した。
さらに、ローズウォーター、ガスールクレイ、ウチワサボテン油など、他の天然成分もモロッコのスキンケアで広く使われている。
「これら天然製品は効果的な結果をもたらすだけでなく、環境への影響も最小限に抑えられ、モロッコのスキンケアが持続可能で環境に優しいアプローチであることを強調しています」とサファアさんは説明した。
今回のシーズンで最も新しい場所のひとつは、来場者がアパレル、アクセサリー、ペストリーなどを見て回ることができるトルコパビリオンだ。入り口で来場者に振る舞われる伝統的なトルコの栗は、本当にイスタンブールの素晴らしい大都市を探訪しているかのような印象を与えてくれるだろう。
スルタンアフメットスイーツは、口どけの良いトルコの珍味を販売するスイーツショップで、トルコパビリオンにオープンする最も素敵な店舗のひとつである。なお、人工甘味料を使用したダイエットオプションも用意されている。
この店の販売担当者であるバシャール・アル・アユフさんは、イスタンブール在住のシリア人である。野心的な若いシリア人たちがイスタンブールで開業したこの店は、いまや世界中で多くの展示会に参加している。
「ここサウジアラビアで初めてチョコレートとスイーツを提供します。シリアとトルコのゾーンに複数の店舗を展開しており、ピスタチオとザクロを使ったザクロデライトスイーツはいつも売り切れる一番人気の商品です。サウジアラビアの方々がザクロ好きであることに気づきました」とアル・アユフさんは語った。
さらにトルコパビリオンでは、ローズストーンという名のショップで、優れた仕上がりでさまざまな素晴らしいトルコ模様が施された、精巧な手作りジュエリーが展示されていた。
イランパビリオンに入ると、サフランティーが来場者を迎えてくれる。これはノビン・サフラン・ショップで購入することができる。サフランは世界で最も高価で人気のハーブであり、イラン文化ではよく知られている。
ノビン・サフランの代表として王国に来たハッサン・ハリドさんは、「ここにはどなたの好みにも合うように、3種類のサフランが用意されており、価格は品質によって異なります。私たちは13年間展示を行ってきましたが、リヤドは今回が初めてです」と語った。
当然のことながら、イランパビリオンは絨毯専用のエリアなくして完全ではない。来場者は絨毯を直接見て触ったり、イランの絨毯店からの配送を注文したりすることができる。