東京:日本のゲーム製造開発大手任天堂は、大ヒットしたポケモンGOの開発に関わった米国企業と協力して拡張現実スマートフォン・ゲームを開発する予定であると両社が23日(火)に発表した。
この両社初の共同事業では、任天堂の半分野菜で半分動物のピクミンというかわいらしいキャラクターを使ったゲームの開発が含まれ、年内に発表される見通しだ。
拡張現実(AR)技術によって、画像やアニメーションを、スマートフォンの背面カメラにうつる現実世界の画像の中に重ね合わせることが可能になる。
ナイアンティックのポケモンGOが成功した背景にこの技術があり、ポケモンのキャラクターが、世界中で、身の回りに出現すると、世界中のユーザーが感激した。
「ナイアンティックの拡張現実(AR)技術によって、ピクミンが我々の周辺で密かに暮らしているかのような感覚を経験することができるようになった」と、任天堂の宮本茂代表取締役フェローが記者会見で述べた。
宮本氏は、ピクミンその他スーパーマリオやドンキーコング等有名な任天堂キャラクターの開発者である。宮本氏は、この新しいアプリは、「歩くことが楽しくなる」ようにすることを考えて開発されるであろうと述べた。
任天堂は、以前は、同社のキャラクターが、これまでのゲーム機器を飛び出して、スマートフォンのゲームという人気が上昇する一方の世界で使われるようになることに乗り気ではなかった。
だが近年になって、任天堂は携帯電話で使われる一連の作品、例えば2016年の「スーパーマリオ ラン」や2019年の「マリオカート ツアー」を発表するようになっている。
「今般の取組によって、任天堂はスマートフォンのアプリから余り多くの収入を生み出せていないという投資家が抱く不満に対処するのに役立つかもしれない」とエース証券のアナリスト安田秀樹氏がブルームバーグ・ニュースに述べた。
「当社が、取りそろえているゲームの種類を増大し続ける中、任天堂との協力は次の一歩として自然なことであった」とナイアンティックの最高経営責任者(CEO)ジョン・ハンケ氏は共同記者会見で述べた。
ハンケ氏は続けて「拡張現実の未来を共に形作ってしてゆくことを我々は楽しみにしている」と述べた。だが、拡張現実のゲームに任天堂の、他のいずれのキャラクターを使うことが想定されているのか、詳細を明らかにしなかった。
ポケモンGOは2016年に発表されて以来非常に大きな成功を収めてきており、調査会社センサータワーによると、2020年の最初の10か月間だけでも10億ドルを超える収入を稼ぎ出している。
AFP