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持続可能性、多様性、技術革新を目指してサウジアラビアのファッションの未来を加速する

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19 Jun 2021 08:06:14 GMT9
19 Jun 2021 08:06:14 GMT9
  • リヤドとニューヨークのスタジオに集まったファッション業界のリーダーがバーチャルミーティングで、適切なエコシステムを構築する方法について話し合った。

ルバ・オベイド

ジッダ:世界のファッション業界における持続可能性、多様性,と包摂性、起業家精神、技術革新によるソリューションは、サウジ文化省開催の2回目となる「ファッションの未来」の主要テーマだった。

文化省のファッション委員会は、6月17日木曜日、ハイブリッドモデルによるデジタルイベントを開催した。イベントでは、リヤドとニューヨークのスタジオから世界と地域のファッション界のリーダーを、そしてバーチャルに世界中から人々を集めて、ファッション業界の将来における問題や、ファッション界の未来のために必要な適切なエコシステムを構築する方法について話し合った。

「私たちの使命は、成長するサウジアラビアのファッション産業を発展させることです。発展は、持続可能かつ包摂的で、地域の人材や経験、能力を最大化させるものでなければなりません。これらの取り組みを通じてファッション産業の発展を実現します。この主力イベントである『ファッションの未来(Fashion Futures)』は、その一環なのです」と、ファッション委員会のファッションセクター開発ディレクターを務めるノウラ・ビント・ファイサル・アール・サウード王女は、開会のスピーチで語った。

サウジアラビア駐米大使、レーマ・バンダル・アール・サウード王女は、どのようにすればサウジ王国が持続可能なファッションのリーダー的存在になれるかに主眼を置いた。(提供写真)

プログラム「ファッションの未来:持続可能性、多様性、技術革新に向かって(Fashion Futures: Moving Towards Sustainability, Diversity & Innovation)」は、ジョルダーナ・ギマラエス氏が率いる持続可能な技術革新と起業家精神に重点を置くマルチメディア・プラットフォームである、米国を拠点とするファッショノベーション(Fashinnovation)との連携により実現した。

国連貿易開発会議(UNCTAD)のチーフであるシャンタル・ライン・カルペンティエール博士は、ファッションビジネスに代表されるクリエイティブな業界は、世界で2兆5000億ドルを超える価値があると述べた。ファッション関連商品の市場は、発展途上国や中小企業において、そして多くの女性や若い起業家の雇用を大幅に増やす可能性がある。

しかし、ファッション業界が世界の温室効果ガス排出量の8~10%と、工業廃水汚染の20%を占め、大きな環境負荷をもたらしている。

サウジの起業家でスーパーモデルでもあるバンダル・ハウサウィ、米国を拠点とするファッションデザイナーのエル・B・マンベトフ、サウジのデザイナーであるユーセフ・アクバルがこの会議に参加した。

カルペンティエール博士は、持続可能な開発と経済成長を実現させるファッションの可能性について検討した。彼女は、「持続可能な開発のための創造的な経済の国際年」の2021年の宣言は、意識向上、協力とネットワーキングの促進にとって、よい契機となったと語る。宣言を機に、人材の能力強化の最善の事例や経験の共有を奨励し、課題への取り組み、創造的な経済的機会の活用を可能にする環境づくりが促進されそうだ。

会議は、起業家精神と実験、文化や生活様式における多様性、新しいビジネスモデルと技術革新によるソリューションへの投資、持続可能な開発目標の4つのパートで構成されていた。イベントの各パートに対しそれぞれセッションが設けられ、基調講演やパネルディスカッションが行われた。

国際的に著名な講演者には、非営利の海洋自然保護団体「OCEANA」の理事、スーザン・ロックフェラー氏、ファッションデザイナーで『Fearless: The New Rules for Unlocking Creativity, Courage, and Success』の著者、レベッカ・ミンコフ氏、環境活動家でファッションブランド「オスクレン(Osklen)」の創業者、オスカル・メツァヴァト氏、ラグジュアリーライフスタイルブランド「アーバンゼン(Urban Zen)」のCEO、ヘレン・アボア氏、アフリカのファッションのプロモートとキュレートを行う社会的企業「スタジオ189(Studio One Eighty-Nine)」の共同創業者、アブリマ・アーウィア氏などが登場した。

グローバル・ファッション・アジェンダの持続可能性担当最高責任者、モルテン・リーマン氏は、より持続可能となり、環境面において、社会的に、そして人権の観点からも直面している課題を克服するために、世界のファッション業界が変化を受け入れ前進する必要性を強調した。

「非常に複雑で断片化されているファッション業界を変えることができるならば、私たちは、すべてを変えることができます」と、リーマン氏は語った。「他の業界にも同様の取り組みを促すことが可能で、市民にもこのような動きに参加するように勧めることができます」。

ユーセフ・アクバル氏

イベントには、デザイナー兼起業家、アルワ・アール・アッマリ氏、デザイナーのユーセフ・アクバル氏、起業家でスーパーモデルでもあるバンダル・ハウサウィ氏、ファッションデザイナーで、Les Benjamins婦人服の責任者、ラミア・アール・オタイシャン・アイディン氏など、サウジアラビアの有力なファッションリーダーが参加した。

教育、ビジネスモデル、ファッションデザイン、透明性、女性のエンパワーメント関連の問題への取り組みのほか、多様性と包摂性の議論が、会議全体のほぼすべての話し合いにおいて、最も盛んに行われた。

ユーセフ・アクバル氏にとって、サウジアラビアのファッションデザイナーであることは、ユニークなセールスポイントだった。しかし、事業を立ち上げ、名前を売り込むことは非常に困難だった。だから、アクバル氏のような世界のファッション業界の少数派に属するプレーヤーにとって、強い動機があったからこそ、多様性と包摂性が生まれたのだ。

アクバル氏は、多様性における表面的な表現に批判的だった。「企業文化全体が、キャンペーンや写真撮影、ランウェイだけでなく、これらの価値観を反映している必要があります。企業は、外部からではなく、社内の多様性から始めるべきなのです」と、語った。

バンダル・ハウサウィ氏

会議は、サウジアラビア駐米大使、レーマ・バンダル・アール・サウード王女へのインタビューで終わった。王女はインタービューで、サウジアラビアが今後数年間で持続可能なファッションのリーダーになれる可能性について強調した。

「本日、我が国のファッション委員会の働きを通じ、ブラク・チャクマック氏をCEOとして迎えることができ、本当に誇らしく思っています。彼は、ファッションの背景や教育だけでなく、ファッションの持続可能性をもたらしてくれるでしょう」と、王女は語った。「そして、彼の働きにより、持続可能性と飛躍を通じて、自分たちの道に踏み出すことができます。我が国には歴史的にみても、ファッション産業はなかったのですから、誰もが参入できるのです」

持続可能性、再利用、リサイクルのコンセプトは、委員会の重要な基本的な考え方と一致している。しかし、その考え方もまた、サウジの文化と遺産に基づき作りだされたもの、とレーマ王女は語った。

ファッション委員会は2019年、サウジ王国のファッションに特化した初のイベントとして、「ファッションの未来への取り組み( Fashion Future Initiative)」を立ち上げ、2021年には、世界中からアクセスできるファッション分野の主要なデジタルプラットフォーム( https://fashionfutures.com/en/home)として再設計した。

この取り組みの主要な目標は、サウジ王国におけるファッションのエコシステム構築の支援することで、同時に、世界においても、より持続可能なファッション業界を実現できるようにリーダー的な存在になることである。

ファッション委員会は11あるサウジの文化団体の1つで、文化省が昨年の2月、文化関連の各分野の発展と成功を監督するために設立された。

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