
サーレハ・ファリード
ジェッダ:サウジアラビアの若者が、無声映画の偉人、チャーリー・チャップリンの真似をする動画でソーシャルメディアのスターになった。
モハメド・ファワズ・アル・シマリ氏は、ちょび髭、山高帽、シングルブレストの黒スーツ、白いシャツと黒いタイで1世紀以上も世界中で親しまれてきたチャップリンのキャラクター「リトル・トランプ」の活躍を、驚くほど詳細に再現している。
本物そっくりのヴィンテージスタイルで制作されたチャップリンの4つの無声動画は、合計で50万回以上再生され、コメント欄は彼の素晴らしい作品と才能を称えるポジティブなメッセージと「love」の絵文字で埋め尽くされている。
「サイレント・コメディで人々を笑わせるのは難しいです」とアル・シマリ氏はアラブニュースに語った。彼は、初めてチャップリンの動画を投稿したとき、1日で数千人のフォロワーを獲得したという。
タブーク出身の22歳の彼は、無声映画の大ファンで、可能な限り多くのチャップリンの映画を見てきたという。また、ハリウッド初期の大スターであったこの英国人俳優に関するドキュメンタリー映画を見たり、本を読んだりもしている。
チャップリンの映画で好きなのは『サーカス』と『キッド』、チャップリンに関する本で好きなのは『Charlie Chaplin’s Own Story』だという。
アル・シマリ氏は、自分の家族やフォロワーを楽しませるためにチャップリンの作品を再現しようと決めたが、自分の努力がこれほど多くの人々に人気になるとは思ってもみなかったという。
「私は、チャップリンへの愛、彼のキャラクターや人生への愛から、チャップリンの物まねを始めました」と彼は言う。「彼は人生で多くの困難に直面しましたが、サイレント・コメディの王はそれでも人々を幸せにしました。私が彼を真似たところ、多くの人が私にもっと多くのシーンをやってほしいと頼んできました」
彼は一人で動画を制作しているという。
「私は1人で3役をしています。脚本家、俳優、編集者、すべてを一人でやっています」と付け加えた。
アル・シマリ氏は、子供の頃から演技が好きで、変わった顔をして家族を笑わせては、注目を浴びていたという。
「昔、家族で集まるときは、夜に楽しいことをしなければなりませんでした」と彼は言った。「そこで、まずは親戚のモノマネをしたところ、みんな私の演技に驚いていました」
その後、彼はアラブや西洋の俳優や有名人のモノマネを始め、自分で撮影し、その動画を自分のソーシャルメディアにアップロードした。
「クウェートの俳優の故アブドルフサイン・ アブドレダ、シリアの俳優ヤセル・アル・アズマ、サウジの俳優ナセル・アル・カサビ、サウジの歌手ラバー・サケルなど、アラブの伝説的俳優のように演じるようになりました」とアル・シマリ氏は言う。「同時に、シルベスター・スタローン、マーロン・ブランド、アル・パチーノといったアメリカの俳優のモノマネもしました」
「私は映画が好きで、世界やアラブの俳優のモノマネをしています。私は周囲の環境に沿った自分の目標を達成し、サイレント・コメディやその他の芸術の形で自分の才能を披露することができました」
俳優としてのプロフェッショナルなキャリアを目指すかと問われると、彼は、映画やテレビのプロデューサーが彼の作品に目を留めてくれるかもしれないと期待していると答えた。