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村上隆、サウジアラビアのアル・ウラーでの作品展示を希望

ドバイは、村上氏にとって中東で作品を展示する2番目の都市である。(ANJ写真)
ドバイは、村上氏にとって中東で作品を展示する2番目の都市である。(ANJ写真)
2022 年 11 月 25 日から 2023 年 1 月 28 日まで、ICD ブルックフィールド プレイスでペロタン ドバイにより開催されている展示会の様子 (©2022 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. Courtesy Perrotin Photo: Altamash Urooj)
2022 年 11 月 25 日から 2023 年 1 月 28 日まで、ICD ブルックフィールド プレイスでペロタン ドバイにより開催されている展示会の様子 (©2022 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. Courtesy Perrotin Photo: Altamash Urooj)
《DOB Kaiju Monster》 2022年 アクリル、プラチナ箔、キャンバス、アルミフレームにマウント 100×100cm(©2022 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. 提供:ペロタン)
《DOB Kaiju Monster》 2022年 アクリル、プラチナ箔、キャンバス、アルミフレームにマウント 100×100cm(©2022 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. 提供:ペロタン)
《Green Green》2020年 アクリル、キャンバス、アルミフレームにマウント 100×100cm(©2020 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. 提供:ペロタン)
《Green Green》2020年 アクリル、キャンバス、アルミフレームにマウント 100×100cm(©2020 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. 提供:ペロタン)
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16 Dec 2022 12:12:05 GMT9
16 Dec 2022 12:12:05 GMT9

アリ・イタニ

ドバイ:ギャラリー「ペロタン」が中東で初めて開設したギャラリーで、世界的に有名な日本人アーティスト村上隆の作品がドバイ初の個展として展示されている。ギャラリー『ペロタン』がドバイアートフェアに出展し始めたのは6、7年前で、ペロタン氏は、「パンデミックの始まりとともに、ドバイにはより自由があると考え、多くの時間を過ごすこととなり、少しずつ地元の文化との融合を理解し始めました」という。

アラブニュース·ジャパンの独占インタビューに応じた村上氏は、UAEでの展示は今回が初であり、GCCや中東の他の地域への展開に期待していると語った。

村上氏は、COVID-19が世界に広がる前、サウジアラビアのアル·ウラーに出展する予定だったという。

「今も是非そこで展示をしたいとおもう」と同氏は説明した。「アル・ウラーでは、とても独創的なストーリーとミュージアムプロジェクトを作りたいと思い、アイデアを伝えました。とてもユニークなプロジェクトとなる予定でした」

同氏は、周囲の乾燥した環境との対比を出すため、建物を螺旋状にし、周囲に水と緑を多く配置する設定にしたという。また、今でもサウジアラビアを訪れ、作品を展示したいと思っている、と繰り返した。

ドバイでは、村上氏のキャラクターである「DOB(ドブ)君」をテーマにした彫刻シリーズなど、村上氏の作品がキュレーションされている。

《Murakami Mini Arhat》 2017年 シリコン、FRP、70×35×35cm 1/5 版+2 AP(©2017 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. 提供:ペロタン)

「私のことをまず簡単に理解してもらおうと、だからドブ君と花はアーティストとしての私の自己紹介に相応しく、そんなわけでコンセプトは『タカシ・アイコン・ショー』なんです」彼はアラブニュース·ジャパンの取材に対し、「また日本に戻って、今回の展示のフィードバックを基に、将来的にはより真面目で、ひょっとしたら実験的な展示をしてみたい」と語った。

ドバイは、同氏が中東において作品を展示した2番目の都市である。今月初め、村上氏はカタールの複合商業施設プレイス·ヴァンドームに大きな実物そっくりな像を展示し、来場者は実物より大きな像を間近に見ることができる。

NFTとブロックチェーンについて、村上氏は、幼い娘がその見方を教えてくれるまで、最初はその概念が理解できなかったと語った。

同氏の説明によると、COVID-19のロックダウン中に、娘から花火大会に行こうと言われたという。村上氏は、娘さんが任天堂の人気ゲーム『あつまれ どうぶつの森』でデジタル表示されるイベントを指していたことを、後になって知ったのである。

「デジタルの花火を見ていた娘は、小さな画面なのにとても綺麗だと言っていました。娘の頭の中では、それがリアルに感じられたに違いありません。そして私は、これはすごいことだと気づき、インスピレーションを受けました」と同氏は語った。

村上氏は今年初め、自身の代表的な花柄のデザインをデジタルで表現したNFTプロジェクト「Murakami.Flowers」を立ち上げた。「私たちは適切な製作者を探すのに約8カ月を費やし、その後、NFTオリジナル契約を作成することが叶いましたので、NFTを直接リリースすることができるようになりました。それは私達にとってとても有利なことです。非常に良い反響があり、またこの経験から多くを学びました」

《Murakami.Flower #0157 Red-framed Sunglasses》2022年 アクリル、キャンバス、アルミフレームにマウント 60×60 cm(©2022 Takashi Murakami/Kaikai Kiki Co., Ltd. All Rights Reserved. 提供:ペロタン)

村上氏は、NFTとブロックチェーンシステムがアーティストにとって非常に有益であると考えている。「ブロックチェーンシステムは、アーティストが二次市場から引き続きお金を得ることができるので、私にとって非常に有益です。美術界の場合、アーティストは二次市場から利益を得ませんが、ブロックチェーンシステムはそこから完全にかけ離れたものです」 

村上氏は、2000年代初頭のマーク·ジェイコブス氏率いるルイ・ヴィトンとのコラボレーションをはじめ、多くのファッションブランドとコラボレーションしてきた。同氏は、フランスの高級ブランドにおいて、マーク·ジェイコブスがコラボレーションする日本人初のアーティストとして、ユニークな日本らしさをもたらすことを望んだとアラブニュースに語った。

初のコラボレーションの一つとして「マーク·ジェイコブスは私に、コンテンポラリーアートと日本とで何かしたいと言いました。ご存知のように、ルイ・ヴィトンの有名なモノグラムは非常に伝統的な日本の家紋に由来しているので、マークはそれを革新する必要があると言い、私が100以上の作品とデザインをジェイコブスに提供し、モノグラムの色を変えるというアイデアが認められました」と村上氏は語った。

「そのコレクションと次の特に若い世代に向けたアニメーションを使ったコレクションは好評で、アートとファッションの新しい楽しみ方を知ってもらえたと思う」と同氏がいう作品らは、ファッションとのコラボレーションのトレンドを作り、今後何年にもわたって流行することになるだろう。

村上氏の作品は、カナダ人画家ジェイソン・ボイド・キンセラ氏の作品と共に、ICDブルックフィールドの協力のもと展示されている。ICDブルックフィールドは、同日オープンしたドバイ国際金融センター(DIFC)内のペロタンの新しいスペースから徒歩圏内にある、より大きな同ビル敷地内でこれらの展示を開催している。

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