Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • UAEでアフリカンアートへの関心増で需要拡大

UAEでアフリカンアートへの関心増で需要拡大

「BREAKING THE MOULD」にて、コンゴ発の新しいシグネチャーの展示風景(提供:イェトゥ・ギャラリー、キンシャサ)
「BREAKING THE MOULD」にて、コンゴ発の新しいシグネチャーの展示風景(提供:イェトゥ・ギャラリー、キンシャサ)
Short Url:
19 Dec 2022 03:12:14 GMT9
19 Dec 2022 03:12:14 GMT9
  • アフリカ出身のアーティストたちがアブダビとドバイで一躍有名になっている

ドバイ:ドバイの芸術地区であるアルサーカル・アベニューの倉庫で、コンゴ民主共和国出身の11名の新進アーティストたちが、最近1週間にわたって「BREAKING THE MOULD(型を破る)」と題する展覧会を開催した。

このタイトルは、コンゴ民主共和国の首都キンシャサにある美術アカデミーの卒業生であるアーティストたちが学術的な訓練の制約から逃れようとしたことに由来するものである。

写真家のアルレット・バシャイジ氏などのアーティストが出展した。同氏のシリーズ『Re-construction』は、セルフポートレートを使って、黒人、アフリカ人(特にコンゴ人)女性のステレオタイプや誤った表現の問題に取り組んでいる。一方、複合芸術家のクリス・ションゴ氏は、作品『Nefercongo』において、コンゴの女性を、アフリカ女性の血統の起源とされるエジプトの王妃ネフェルティティの地位に引き上げた。 


「BREAKING THE MOULD」にて、コンゴ発の新しいシグネチャーの展示風景(提供:イェトゥ・ギャラリー、キンシャサ)

この展覧会は、コンゴの芸術を推進する組織で、最近キンシャサに自社のギャラリーをオープンしたイェトゥ・マネジメントが主催した。

「どうやら、アフリカのアートに対する興味関心が高いようですね。ドバイではあまり見られないという声も聞きますが、それを変えられるといいですね」と、同ギャラリーのディレクター、ダリア・キルサノヴァ氏はアラブニュースに語った。 「対話を続けるため、2023年に新たなプロジェクトで戻ってくることを検討しているところです」

「Breaking the Mold」は、ドバイやアブダビで開催されるアートイベントの中でも、アフリカンアートが登場する機会が増えているイベントの一例に過ぎない。

「BREAKING THE MOULD」にて、コンゴ発の新しいシグネチャーの展示風景(提供:イェトゥ・ギャラリー、キンシャサ)

先日のアブダビアートフェアでは、アフリカ大陸からの初参加者が数名おり、UAEにおけるアフリカのアートに対する意欲が高まっていることを示している。 例えば、ナイジェリアのラゴスでカヴィータ・チェララム氏が運営するアートスペース「Kó」は、2020年のバーチャル参加に続き、今回初めて実際に参加した。

「アフリカ、北アフリカ、中東の異文化交流に取り組みたいと思っています」と、ナイジェリアの近・現代アーティスト作品を展示したチェララム氏は語った。

ケープタウンを拠点とするTHKは、9歳でイスラム教に改宗したアーティスト、アブドゥス・サラーム氏のソロブースを初出展した。ギャラリーによると同氏の彫刻作品は、「神秘的な抽象的概念」を表現しているという。

ウガンダのカンパラから2回目の参加となるアフリアート・ギャラリーは、ウガンダ在住のアーティスト、モナ・タハ氏とサナア・ゲーティア氏の作品を展示し、価格は4,000ドルから3万ドルとなっている。

「BREAKING THE MOULD」にて、コンゴ発の新しいシグネチャーの展示風景(提供:イェトゥ・ギャラリー、キンシャサ)

ガーナ人のヴァレンティナ氏、クワミ氏、コビ・ミンタ氏の3人の家族が設立したエフィー・ギャラリーは、UAEのアートシーンでより定着した存在となっている。先日、ドバイのアル・カヤット・アートアベニューで設立1周年を迎えた。エフィー・ギャラリーは市内で2つ目のアフリカン・アートギャラリーで、1つ目の「アッカ・プロジェクト」は2016年にオープンした。

エフィー・ギャラリーは、オープン以来1年で7つの展覧会を開催した。その中には、高い評価を得ているガーナ人彫刻家、エル・アナツイ氏の市内初の個展や、英国のオークションハウス、クリスティーズと共同で開催した、ガーナの人気急上昇中のアーティスト、イシャク・イスマイル氏、ヤウ・オウス氏と共にエル・アナツイ氏の作品を展示する展覧会などがある。

エフィー・ギャラリーの成功の一因は、国際的なアート市場でアフリカンアートの需要が高まっていることにある。

2016年から2021年のオークション売上を調査しているアート市場調査会社アートタクティック社の近現代アフリカン・アーティスト市場レポート最新版によると、アフリカンアートの人気が高まり、2020年の5,000万ドルから2021年には7,200万ドルと44%も売上が増加し、世界の現代アートギャラリーもアフリカ大陸からの作品展示にますます意欲的に取り組んでいるという。

「BREAKING THE MOULD」にて、コンゴ発の新しいシグネチャーの展示風景(提供:イェトゥ・ギャラリー、キンシャサ)

「ギャラリーの幅広いプログラムの急速な拡大は、ここドバイの現代アートシーンを物語るものです」と、クワミ・ミンタ氏はアラブニュースに語った。「政府、機関、民間の利害関係者、収集家が共同して行う取り組みにより、地域の(文化)および経済の発展に重要な貢献をするものとして、芸術の地位がさらに高まっています」

現在、エフィー・ギャラリーはドバイのアートクラブでエル・アナツイ氏のボトルキャップを用いた大作『Detsi』を展示しているほか、12月20日まで、夏に同ギャラリーにて滞在中に制作した作品を含むヤウ・オウス氏の個展を開催している。

次回、エフィー・ギャラリーでは、1月12日から2月24日までエチオピア人写真家アイダ・ムルネ氏の写真展『The Art of Advocacy』(未公開の写真を含む)が開催される予定となっている。

特に人気
オススメ

return to top