ジェッダ:先日、サウジアラビアのアート団体が日本の伝統、言語、アートを紹介する4日間の文化祭を開催した。
先日アート・ジャミールは在ジェッダ日本国総領事館と協力し、紅海の港湾都市の複合施設ハイ・ジャミールでハイ祭を開催した。内容は文化・教育にかかわるコミュニティのイベントとマーケットである。
アート・ジャミールの副ディレクター、サラ・アル・オムラン氏は次のように説明した。「アート・ジャミールは、ハイ祭などのコンテンポラリーな関連プロジェクトを通じて、アーティストやクリエイティブコミュニティの支援に取り組んでいます」
「日本の芸術と文化に関心を持つこの地域のクリエイターと一緒にプログラムを企画することで、ハイ・ジャミールがすべての人のためにあることを示し、さまざまな創造の探求に相互作用をもたらすというその核心的な使命を改めて確認しました」
アル・オムラン氏は、ハイ祭のプログラムを通じて、来場者はパフォーマンス、コスプレ、試食、アートや工芸品、言語、知識の交換の体験ができたと述べた。
「今回はアート・ジャミールの初のフェスティバルへの参加の呼びかけに応じたこの地域のクリエイターが開発したプログラムでした」とアル・オムラン氏は付け加えた。
イベントでは新村出日本国総領事がスピーチを行った。「サウジアラビアでは文化活動をはじめとする重要な分野や社会全体で多くの変化が起きています」
「今回のフェスティバルは日本の素晴らしさを知り、両国の信頼と友好を通じて絆を深める好機です」
「サウジアラビアの若い世代ほど日本の文化を社会的に受け入れています。このようなイベントが人々の関心をさらに高め、日本文化を広める活動が行われることを願っています」
プログラムでは、茶道と折り紙のデモンストレーション、書道、華道、ミュージカルコスプレ、伝統舞踊の公演、映画上映、本格的な料理、アートと工芸のワークショップ、アニメなどが企画された。
コミュニティマーケットが毎日開かれ、伝統料理を取り入れた日本の味が供された。
オンライン日本語学校ハナムルの創設者サトエ・バモフレ氏はアラビア語話者向けのコースを宣伝した。
「サウジの若者の日本語力への関心と需要は全般的に高まっています。このプラットフォームを通じて多くの人々にサービスを届け、新しい文化を体験する機会を提供することができます」とバモフレ氏は言った。
フェスティバルと同時進行で行われたハイ祭・アット・ザ・シネマでは世界的に有名な監督によるジャンルの代名詞と言えるような象徴的で作品を上映した。普通の人々の平凡な暮らしに密着した作品群で知られ、感動的な家族の物語を監督して第71回カンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞した是枝裕和氏らが取り上げられた。
さらにこのプログラムでは、日本映画業界の中心的なジャンルであるアニメを特集し、アニメ界を代表する未来志向の監督として有名な日本の映画制作者、新海誠氏の作品を上映した。
フェスティバルでは監督の初期の作品を見ることができた。2004年のSF作品『雲のむこう、約束の場所』と2007年の『秒速5センチメートル』である。
ハイ・シネマのシニアマネージャーのゾーラ・アイット・エル・ジャマール氏はアラブニュースの取材に答えて言った。「一般的に映画は世界の窓の役割を果たし、自分の知らない文化的慣習や違いを理解しやすくします。ある種の地理的状況を把握し、環境の大きな変化を深く理解するのにも役立ちます」
「ハイ祭はとりわけ是枝監督の映画について理解を深める絶好の機会です。是枝作品は、普遍的なテーマである家族の絆という繊細な題材を扱っています」
ハイ祭の映画プログラムでは、2021年の日本とサウジの文化コラボレーションの静野孔文監督作品『ジャーニー 太古アラビア半島での奇跡と戦いの物語』も上映された。日本のアニメーションのスタイルでサウジアラビアの豊かな文化を描くフュージョン作品である。