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サウジアラビアでは今後8年間で2.1兆米ドル相当のパイプライン建設を実施とPIF幹部が語る

サウジ公共投資ファンド(PIF)の国家開発部門の責任者を務めるジェリー・トッド氏
サウジ公共投資ファンド(PIF)の国家開発部門の責任者を務めるジェリー・トッド氏
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26 Oct 2023 08:10:09 GMT9
26 Oct 2023 08:10:09 GMT9

ナディン・ハッサンレイナ・タクラ

リヤド:サウジアラビアの建設部門では、今後8年間で8兆サウジリヤル(2.1兆米ドル)相当のパイプライン敷設プロジェクトが実施される予定だとPIFの幹部が語った。

リヤドで開催された「フューチャー・インベストメント・イニシアチブ(Future Investment Initiative)」での取材の際に、サウジ公共投資ファンド(PIF)の国家開発部門の責任者を務めるジェリー・トッド氏は、アラブニュースに、サウジアラビアの確立された建設・建材部門は「非常に急速に」成長することになると語った。

トッド氏は、「私たちは、現況、今後8年間でPIFのレベルで3兆サウジリヤル、国全体のレベルで約8兆サウジリヤルの支出を見込んでいます」と述べた。

サウジアラビアは、経済の石油からの多角化を企図し、観光やエンターテイメント、テクノロジー、再生可能エネルギーといった分野に注力しており、こうした産業を下支えするインフラの構築が必要となっている。

「ビジネスプランを立てている若い起業家たちにお会いする機会がよくあります。私は、これは、非常に重要な将来の成長分野だと考えています。それは、また、サウジアラビアが創出し、最終的には輸出することになる社会資本と文化資本に大きく貢献する分野でもあります」と、トッド氏は続けた。

近隣諸国と比較するとサウジアラビアの民間部門は国土が広いことを反映して「規模が若干大き目」で、また、さらなる開発を行うための強固な基盤を有しているが故により高い将来性があると、トッド氏は強調した。

しかし、トッド氏は、サウジアラビアの民間部門が以前には存在すらしなかった新しい産業の発展を特徴とする転換期に差し掛かっていると指摘した。

「私たちは、そうした産業を軌道に乗せ稼働させる必要があります」と、トッド氏は語り、サウジアラビアの民間部門は高度な技術力と能力を持っていると付け加えた。

トッド氏は、「サウジアラビアの民間部門は資本を動員できます。多くの場合、サウジアラビアの民間部門は、資本と経営能力の両方、そして、経営の将来性を有しているのです」と付け加えた。

サウジアラビアの民間部門は、その高い能力により、サウジアラビアのビジョン2030から大きな成果を得るだろうと、トッド氏は解説した。

トッド氏は、地域経済への投資家としてのPIFの役割の重要性を強調し、こうしたファンドは財政的な緩衝材としての機能を果たすと語った。

確保されたファンドは、サウジアラビアが経済的困難に対峙し打ち勝つためのものであり、政府支出や金融市場の安定化、景気回復の促進の支援に充てられる。

「政府が国民に提供する社会プログラムや国家安全保障、政府の運営などの資金を調達するために、人々を雇用し、超過利潤を生み出す能力が私たちにはあります」と、トッド氏は説明した。

PIFは、3月に、リヤドでフォーラムを主催し、同ファンドのポートフォリオ企業50社に民間部門の参加者4,000人を仲介した。

このイベントは、営利企業を「密集」させようというPIFの2021年から2025年の戦略の一環で、地域企業が協力を通じてより多様化し世界的に競争力のある経済力を獲得する端緒となる機会を創出した。

トッド氏は、次回の民間部門フォーラムは2024年2月開始で、「一層大規模に」なる予定だと述べた。

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