
リヤド:サウジアラムコCEOのアミン・ナーセル氏は、フォーブス中東トップ100CEOリストの首位を3年連続で維持した。
中東のビジネスリーダーの一覧である同リストの2023年版には、10位につけたSTCグループCEOのオラヤン・アルウェタイド氏のほか、18人のサウジアラビア人がランクインし、中東の経済環境における同国の影響力が示された。
ナーセル氏とともにトップ3を飾ったのは、アブダビ国営石油会社のスルターン・アル・ジャーベル氏、エミレーツ航空のチェアマン兼CEOのアフメド・アル・マクトゥーム氏で、いずれもUAE国籍である。
トップ100CEOが経営する企業の総売上は、2022年のデータで1兆ドルを超え、総評価額は5兆ドルを上回る。
フォーブスはウェブサイトで、アラムコCEOの首位の理由を次のように説明した:「ナーセル氏は次世代燃料エンジンインターフェイス、原油から化学製品への加工プロセス、クリーンエネルギースタートアップ、石油ガス気候イニシアティブなどへの投資をおこない、クリーンエネルギー転換の取り組みを先導している」
フォーブス中東のCEOランキングでは、上位10人のうち4人をエネルギー分野が占め、この地域におけるエネルギーセクターの重要性が改めて示される形となった。
ランキングでは財政面での業績に加え、中東各国のCEOの持続可能性へのコミットメントも考慮されている。アルウェタイド氏の上位ランクインは、STCグループの積極的な環境イニシアティブ推進を考慮すると、とりわけ注目に値する。こうした取り組みへの評価は、より高い水準の企業責任を求めるグローバルな動きと軌を一にしている。
フォーブス中東によるCEOの評価は、業績、イノベーション、企業規模、業界への影響力など、複数の基準でおこなわれる。
3度目となる中東地域のCEOトップ100リストには、18人のサウジアラビア人に加え、22カ国のビジネスリーダーが選出された。もっとも多かったのはUAEの22人で、エジプトが19人で続いた。
業界別に見ると、銀行セクターから最多の17人が選出され、不動産・建設セクターの14人、通信の9人が続いた。トップ10に絞って見ても6つの業界のCEOが選出されており、ビジネスを牽引する主要セクターの多様化が反映されている。