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不漁のサンマ、年に1人1匹?=回復見通せず、小型目立つ

(AFP/file)
(AFP/file)
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25 May 2024 10:05:54 GMT9
25 May 2024 10:05:54 GMT9

サンマ漁が夏から始まるのを前に、消費の落ち込みも懸念されている。長引く不漁から脱却できず、いまだ水揚げが回復する兆しは見えていない。漁獲されても細身で価格も高く、身近だった庶民の味が食卓から消えつつある。

サンマの漁獲量は2019年以降、4年連続で過去最低を記録。昨年は約2万5000トンと上向いたが、最少の22年(約1万8000トン)に近い低水準にとどまる。国内では例年7月以降に漁が解禁されるが、「先取り」が指摘される中国船や台湾船は例年6月ごろには公海で操業することが多く、日本近海への来遊の減少などが不安視される状況は続く。

不漁に伴い、消費も減り続けている。総務省が発表した家計調査によると、昨年の全国1世帯(2人以上)当たりのサンマ購入量は235グラムと、豊漁だった09年のほぼ1割に激減。東京・豊洲市場(江東区)の卸会社によると、昨年の中心サイズは1匹100グラム前後で、換算すると1世帯でわずか2匹余りだ。

豊漁のときは小売店で1匹100円以下と安く手に入り、「一度に何匹もまとめて買い、飽きるほど食べた」というサンマ好きも少なくなかった。近年は水揚げが不安定で購入できる機会も減少。旬の秋でも都内の小売店では同200~300円と割高感は否めず、年間を通じて販売される解凍されたサンマの価格も高騰している。同市場関係者でさえも「昨年は1匹も食べていない」との声が聞こえる。

同市場では昨秋、以前豊富に入荷した1匹160グラム以上の大型は希少となり、ひと回り以上細いサンマが目に付いた。解凍して販売される冷凍サンマも小ぶりが多く、在庫量も減少している。一方で根強い人気を誇った魚だけに、同市場関係者は「本来の脂が滴る大ぶりのサンマが増えてくれれば」と願うばかりだ。

時事通信

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