
ソニーグループ(G)の十時裕樹社長は7日、米メディア大手パラマウント・グローバルの買収を見送る考えを明らかにした。期待する資産と買収額が見合わないと判断した。ソニーGはこれまで買収提案したなどと報じられたが明言を避けていた。
十時社長は2024年4~6月期決算のオンライン説明会の席上、「パラマウントは大きい。全体を買収することは、リスクの観点からも経営資源の配分という観点からも『フィット』が良くない」と述べ、買収が経営戦略に合わないと強調した。
パラマウントは7月、映画製作会社による1兆円超に上る買収提案を受け入れることで合意したと発表。一方で45日間の猶予期間を設け、他社からのより良い条件を受け入れることも可能としていた。
ソニーGはこの日、ゲームや音楽事業が好調なことから、25年3月期の連結純利益(国際会計基準)を従来予想の9250億円から9800億円に上方修正。24年4~6月期の純利益は前年同期比6.5%増の2316億3800万円だった。
時事通信