
米国の通商交渉が進展し、貿易戦争による世界経済への影響に対する懸念が和らいだことから、日本の投資家は8週連続で外国株を買い越した。
財務省が発表したデータによると、5月10日までの1週間で、日本の投資家は2,508億円(1兆7,200億ドル)相当の外国株を購入した。
今週の買い越し額を含めると、日本の投資家は今年に入ってから8兆2000億円の外国株を購入したことになる。貿易交渉の継続、米英貿易協定の発表、90日間の米中関税休戦を受け、米国の関税引き上げが世界経済の成長に与える影響に対する投資家の懸念は5月に大幅に和らいだ。米国は中国からの輸入品に対する関税を145%から30%に引き下げ、中国は125%から10%に引き下げることで合意した。
MSCIワールド・インデックスは、4月7日に約15ヶ月ぶりの安値722.57を記録して以来、約20.88%急騰した。世界株価指数は、過去最高値の887.58をわずか1.6%下回っている。
日本の投資家はまた、5月10日に終了した週に、1兆9200億円を海外の長期債券に投資した。
一方、日本の株式市場には約4390億円の外国資本が流入し、クロスボーダー投資家による買い越し額は6週連続で拡大した。
外国人投資家は日本の長期国債を1,411億円売り越し、2週連続の売り越しとなったが、日本の短期国債を9,739億円買い越した。
ロイター