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日本の新テーマパークは観光ブームを利用し、アジア市場への足がかりを目指す

2025年5月16日、東京で行われたロイターのインタビューに答える、マーケティングとエンターテインメントを手がける株式会社カタナの森岡毅CEO。(ロイター)
2025年5月16日、東京で行われたロイターのインタビューに答える、マーケティングとエンターテインメントを手がける株式会社カタナの森岡毅CEO。(ロイター)
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20 May 2025 01:05:16 GMT9
20 May 2025 01:05:16 GMT9

東京:日本の南の島、沖縄の新しいネイチャー・アドベンチャー・パークを運営する会社は、日本の巨大な観光ブームが快調なスタートを切り、時間と共にアジアや他の市場へとさらに推進することを期待している。

旧ゴルフ場に建設された60ヘクタールの敷地には、熱気球やバギー、樹上ウォーキングや「恐竜サファリ」など20以上のアトラクションがあり、7月25日にオープンする予定だ。

総工費約700億円(6億3400万ドル)のこのパークは、エンターテイメント会社カタナの最高経営責任者である森岡毅氏の発案によるものだ。テーマパークのベテランである森岡氏は、大阪にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)にハリー・ポッターをテーマにしたアトラクションを導入し、低迷していた入場者数を回復させたことで知られている。

日本は、円安に後押しされた空前の観光ブームに沸いており、海外からの観光客は昨年47%増の3,690万人を記録した。彼らの消費額は53%増の8兆1000億円(556億ドル)に達し、GDPデータでは輸出にカウントされる観光業は、自動車に次いで日本で2番目に大きな輸出分野となった。

日本人もテーマパークは大好きで、東京のディズニーリゾートは永続的な成功を収め、USJは初期の財政難にもかかわらず人気を博している。とはいえ、失敗したテーマパークも多い。

日本遊園地学会の塩地優会長は、日本には他にもネイチャー・アドベンチャー・パークがあり、1日券が地元客は6,930円(48ドル)、外国人客は8,800円(60ドル)と比較的高いことから、ジャングリアが長期的に成功する可能性は「ほとんどない」と見ている。

自らを数学オタクと自認する森岡氏は、遊園地が長期的でないと利益を生まない確率が高いことは認めつつも、計算上ではジャングリアが成功する確率は70%以上だと語った。

森岡氏は、ジャングリアには1日数千人の来場者を見込んでおり、近隣の沖縄美ら海水族館(年間来場者数約300万人)の半分の来場者数でも採算が取れるという。

森岡氏は、多くのアジア諸国が裕福になっていることから、日本におけるテーマパークや付加価値の高い観光サービスに対する需要は今後も続くと付け加えた。

「円安は追い風だが、為替効果に関係なく、日本を訪れたいと思う人の数は構造的に増えるだろう」と森岡氏は語った。

日本政府は、2030年までに海外からの旅行者数を年間6000万人まで引き上げたいと発表している。

もしジャングリアが成功すれば、ディズニーやUSJのような巨大テーマパークとは異なり、1000億円以下の費用で小規模なアトラクションを開発することは、台湾やインドネシアのような他のアジア市場でも容易に再現できると森岡氏は言う。

カタナを上場させることは、将来の成長資金を調達するための選択肢のひとつであり、コンテンツ制作者に知的財産のライセンスを納得させることができれば、日本のアニメをテーマにしたテーマパークには多くの可能性があると付け加えた。

「ディズニー、ユニバーサルに続く第3の選択肢が世界中の都市にあればいいと思う。ディズニーやユニバーサルが行けないようなニッチを開発し、日本発のアトラクションで世界に第3の勢力を作りたい」と森岡氏は語った。

ロイター

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