
中国向け日本産農林水産物・食品の4月の輸出が前年同月比14.1%増の167億円と、4カ月ぶりにプラスに転じたことが29日、分かった。新型コロナウイルス感染症の流行により、コメなど高品質な食材を家庭で消費する「巣ごもり需要」が中国で高まったためだ。
4月単月では香港を抜き、中国が最大の輸出相手となった。同国では企業が福利厚生の一環として日本のコメを社員に送るケースもあるという。このほか、清涼飲料水やウイスキー、アイスクリームも好調。一方、外食向けが多いナマコなどは低調だった。
中国を含む4月の輸出全体は10.4%減の739億円。同月から感染症の流行が本格化した米国は22.4%減の86億円と急減した。香港は5.7%減の158億円にとどまった。
品目別では、牛肉が42.9%減の14億円、日本酒が37.3%減の14億円と落ち込みが深刻だ。
JIJI Press