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サウジアラビアPIF、テコ入れされた400億ドルを活用しパンデミック後の利益を目指す

野心的なサウジアラビア政府系の公共投資ファンド(PIF)は、政府の準備金から最近支給された追加の400億ドルをサウジアラビア王国のために使おうと目指している。(Shutterstock)
野心的なサウジアラビア政府系の公共投資ファンド(PIF)は、政府の準備金から最近支給された追加の400億ドルをサウジアラビア王国のために使おうと目指している。(Shutterstock)
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01 Jun 2020 03:06:42 GMT9
01 Jun 2020 03:06:42 GMT9
  • コロナ危機が始まって以来、PIFは77億ドルを費やしてポートフォリオを組んできた

フランク・ケイン

ドバイ:野心的なサウジアラビア政府系の公共投資ファンド(PIF)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の現在のパンデミックが終息したら、政府の準備金から最近支給された追加の400億ドルをサウジアラビア王国とその国民のために使おうと目指している。

PIFの広報担当者がアラブニュースに語ったところによると、サウジアラビア通貨当局が保有する準備金からの注入により、「魅力的な価格の国内および海外の投資機会を数多く利用できるようになりました」と語った。資金注入は先週発表された。「これには、経済成長と価値創造を推進し、現在の危機をはるかに超えて我が国の市民に利益をもたらすのに適したセクターへの投資が含まれます」

コロナ危機が始まって以来、PIFは77億ドルを費やして、ボーイング、ディズニー、フェイスブック、マリオットインターナショナルなど、世界で最も有名な企業銘柄のポートフォリオを集めてきた。さらに、シェル、トータル、BPなどの独立系石油会社や、シティグループやバンクオブアメリカなどの大手銀行の持ち株数も増やしてきた。

PIFが買い物三昧して手に入れたこれらの株やその他の投資対象は、パンデミック関連の最初のロックダウン後は米国株式市場が劇的に低迷した影響を受けていたが、その後米国当局が緊急措置を講じて自国の金融機関を支援したこともあり、今ではほぼ史上最高となるまでに回復した。

一部の投資家は、ロックダウンが終わったら経済は急速に回復し、株式市場は再び高騰すると予測している。

「PIFの役割は、国の富を魅力的な長期的リターンや多様な富の源泉をサウジ国民のために生み出す目的に投資することです。新型コロナに起因する不確実性やその後の世界的な原油価格の下落が、私どもの経済の多様化への取り組みがなぜこれほど重要であるかを浮き彫りにしています。政府からの資本注入はPIFの資金源としては確立された手段です。これは『ビジョン実現プログラム』の一環としてのPIFの戦略でも概説されています」とPIF広報担当者は語った。

3,200億ドルの資産を運用している同ファンドだが、この政府による新たな資金源により目的遂行力も増強し、買物のお得感を上手く活用することができるのではないかと予想される。PIF取締役のヤシル・アルルマヤン氏も先月、次のように述べている。「危機を無駄にしたくないのです。私どもはあらゆる機会をチェックしています」

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