
ジャパンディスプレイは8月28日、日本の中部地方にあるスマートフォンの液晶スクリーン工場を、3億9,000万ドルでシャープに売却することに同意したとのべた。同社はこの工場建設費のために、アップルから借りていた資金の返済にこれを充てるようだ。
同社は液晶ディスプレー(LCD)工場の液晶スクリーン工場設備も、2億8,500万ドル(3月の発表より8,500万ドル上回った額)で、「海外の顧客」に売却すると述べた。情報筋によると、その顧客とはアップルだという。
ジャパンディスプレイは5年前に、この工場の建設費15億ドルを支払うために、アップルに7億250万ドルの借金をしており、日本の納入業者たちは、この工場と設備の売却により調達された6億7,500万ドルは、借金返済に充てられると語っていた。
アップルへのセンサー、カメラモジュール、LCDスクリーンの納入業者であるシャープは、アップルの要請を受けて、日本の中部地方にあるこの工場を購入することになり、ここで自社のiPhone液晶パネルの製造を集約する計画だ、と事情をよく知る関係筋は語った。
アップル日本子会社の代表者たちから、すぐにコメントは得られなかった。シャープは、同社の液晶パネル戦略と顧客に関するコメントを差し控えた。
台湾のフォックスコンの子会社であるシャープは、アップルの新発売の廉価モデル、iPhone SEの人気により、スマートフォン液晶パネル自社工場をフル稼働させている。
シャープは自動車・医療設備用の液晶パネルの生産を拡大するために、LCDの既存工場で、使用しなくなったスマートフォンの液晶パネルの製造ラインを利用するだろう、と非公式な発言のために匿名を希望した関係筋は語った。
ロイター通信