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日本とヨルダンの架け橋

10 Oct 2019 03:10:17 GMT9
[caption id="attachment_306" align="alignnone" width="522"] 2018年アンマンにて、河野太郎外務大臣からムハンマド・マトウクに送られた、ヨルダン日本関係への貢献に対する感謝状。ペトラの写真[/caption]

アンマン = ダウド・クッタブ

アラブ・ニュース独占記事

ムハンマド・マトウク(26)はヨルダンから初めて東京を訪れたときのことを思い返し、「カルチャーショックを受けました」とアラブ・ニュースに語った。

しかし日本で研究を修了するべく奨学金を得たマトウクは、当初のカルチャーショックを乗り越え、日本語を学び、日本での滞在を続け名古屋大学で化学工業の博士号を取得した。

学業面で援助を得ることができただけでなく、マトウクは日本に残って就職することを決めた。10年後にヨルダンに帰国すると、アルバルカ実科大学で管理職に就いた。

現在、ヨルダン日本学術協会の会長を務めるマトウクは、あのときの奨学金が人生を変えるきっかけとなったと述べた。

「的確に物事を考える、重要な決定を下す前には忍耐強くなるなど、日本人から学んだことはたくさんあります」と付け加えた。

ヨルダン日本学術協会には、修士号や博士号を取得した学生や、日本政府が提供する奨学金の恩恵を受けた者もいる、とマトウクは言う。

ヨルダンに帰国した人々は国内のあちらこちらで教壇に立ったり働いたりするなか、日本のヨルダンへの投資を強く支持している。

日本政府の奨学金や研修プログラムはヨルダンにとって非常に有益であった、とヨルダン投資委員会の広報を務めるニダル・ダバスは述べた。

「こうしたプログラムは私たちの社会を豊かにし、日本文化やビジネス思考をより良く理解する手助けをしてくれた」とアラブ・ニュースに語った。

「日本に滞在したヨルダン人の多くは日本語を話し、完璧な架け橋となっている」とダバスは言う。

「日本から来た投資家に、日本語で話しかけることのできる人がヨルダンにいたら、どれほどきっかけを作ることができるか、想像してみて欲しい」

日本の大学を卒業したヨルダン人や、日本で3〜6ヵ月の時間を過ごした数百人もの公務員が、この二国をつなぐ需要な役割を担っている。

ヨルダンと日本の長きにわたる関係は、昨年11月にこの二国が投資の促進・保護を目指す約定書に保護したことで、大きく前進した。

日本の外務大臣とヨルダンの計画・国際協力大臣が東京でこの合意文書に署名したが、そこには日本の安倍晋三首相とアブドッラ-2世・ヨルダン国王も同席した。合意文書は、ヨルダンにおける日本の好況な投資ポートフォリオの増強を目指している。

ヨルダン外務省のマレク・トゥワルアジア担当局長は、アラブ・ニュースに次のように述べた。「ヨルダンへのさらなる財政投資に期待する一方で、私たちが切に必要としているのは技術交流や、世界の金融巨大国の一つである日本から彼らの働き方を学ぶことである」

マトウクは次のように述べた。「体系的手法や長期計画に続くチームワークと言った基本概念を、日本の友人から学ぶ必要がある」

ヨルダンのエネルギーやIT、鉱工業などの分野で、日本の投資プロジェクトが数多く成功を収めている、とダバスは述べた。

今回の投資合意はヨルダンの、とりわけ若者における雇用危機を緩和してくれることになるだろうと、ダバスは希望を表明した。

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