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新たな旅行先としてカタールが注目される一方、サウジアラビア国内では短期間の旅行に需要増加か

Sojern社によるとサウジアラビアとカタールの外交関係が修復が進められて以降、サウジアラビアからカタールへの旅行需要が70.5%まで急激に増加しているとのことだ。(File/Shutterstock)
Sojern社によるとサウジアラビアとカタールの外交関係が修復が進められて以降、サウジアラビアからカタールへの旅行需要が70.5%まで急激に増加しているとのことだ。(File/Shutterstock)
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31 Jan 2021 01:01:18 GMT9
31 Jan 2021 01:01:18 GMT9
  • Sojern社の調査によると、オンライン上で旅行体験をしたサウジアラビア人のうち35.8%が、近場で1泊以下の短期間での旅行を希望しているという事が明らかになった。

Hala Tashkandi

リヤド:旅行分野でデジタルマーケティング・プラットフォームを手がけるSojern社提供のデータによると、サウジアラビアが互いに湾岸協力理事会に所属し、隣国でもあるカタールとの外交関係を修復し、カタールと接する領空と領土の封鎖解除を決定して以来、旅行先としてカタールに興味があるという回答が70.5%まで大きく跳ね上がったという事が明らかになった。

「このデータは、カタールとの外交関係が修復され、新たに国境を跨いでの旅行という選択肢が生まれた事に人々の注目が集まっているという事を暗示しています。実際に過去28日間のデータと比較すると、過去14日間でカタールについてネット上で調べられている件数が増加しているのを確認しました。」と2021年最初の2週間のブログ解析データをもとにSojern社は述べた。

サウジアラビアの国境封鎖の解除が5月まで延期された一方で、金曜日のサウジアラビア政府の発表によると、サウジアラビアでは依然として国内旅行の需要が高いとの事だ。

Sojern社のデータによれば、オンライン上で旅行体験をしたサウジアラビア人のうち35.8%が近場で1泊以下の短期間での旅行に、25.35%が3日間までの旅行に意欲的であるとの事が示されている。さらにサウジアラビア人のうち41.45%が旅行の2日から5日前まで、16.9%が旅行の1日前までキャンセル可能な旅行予約について検索していた事も明らかになっている。

一方で毎年ドバイで行われるアラビアン・トラベル・マーケット(通称:ATM)を運営するReed Travel Exhibitiions社の代理でYouGov社によって行われた、海外旅行意識調査によると、中東の富裕層の旅行者のうち46%が渡航制限が解除されれば、すぐにでも海外旅行に行きたいと回答をしていた。富裕層の旅行者の定義として、頻繁にビジネスクラスやファーストクラスを利用し、5つ星ホテルに泊まる旅行者としている。

同意識調査では52%が国内旅行や国内でのステイケーションを予定していると回答した。また25%が国内、海外での出張を予定していると回答した。そして4%が2021年に国内、海外ともに旅行する予定は無いと回答した。

ドバイで5月16日から19日まで開催されるアラビアン・トラベル・マーケットで中東エリアを担当する、Danielle Curtis氏は会見で以下のように述べている。「世界の他の地域の旅行者と比較して中東からの富裕層の旅行者の大半が、彼らの子供と一緒に旅行する傾向が多く見られる事が分かりました。(中東の富裕層の40%、その他の地域の富裕層の36%が子供と一緒に旅行する傾向がある。)さらに中東の富裕層が頻繁に旅行に行く事を加味すると、中東の富裕層向けのアウトバウンド市場は世界的にも需要が高い市場と言えるでしょう。」

そして中東の富裕層の旅行者が旅行先を決める時の優先事項として、34%が自然の美しさを楽しめる事、34%がビーチで休暇を過ごす事、29%が過ごしやすい気候である事、28%がアクセスが容易である事などが挙げられた。また旅行で最も心配な事については43%が健康上のリスク、35%が治安と回答した。さらに回答者の3分の1が旅行をする上で費用はとても重要だと回答している。

「今回の調査結果が示した事は、ワクチンが世界中に普及しさえすれば、富裕層向け旅行会社の見通しは明るくなるという事です。」とCurtis氏は述べた。

サウジアラビアで旅行者の動きがより活発になる一方で、先週不動産コンサルタント会社のKnight Frank Middle East社によってリリースされた、2020年の第四四半期のサウジアラビアの不動産市場調査結果によると、新型コロナウイルス感染症の経済的な影響を受けて、ホテル業界は依然として厳しい状況にある事が示されている。

リヤドの平均客室単価(ADRs)は2020年の12月から8.9%下落し、占有率は11.1%下落している。結果として、販売可能客室数あたりの客室売り上げ(RevPAR)は25.8%まで下落した事が明らかになった。

ジッダでは平均客室単価は年々下落しており34.7%になっている。一方で占有率は20.1%まで下落した。2020年の12月と比較して、販売可能客室数あたりの客室売り上げ水準は57.6%に下落した。

しかし、不動産市場調査結果では「サウジアラビアでは海外旅行より国内旅行の需要が高まっており、国内での娯楽需要増加の影響を受けて不動産の需要も高まっている。」と比較的楽観的な考えを示している。

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